Agent TownはAIエージェント(人間の代わりにAIが自動でタスクをこなす仕組み)を、ピクセルアートのオフィス画面で管理するツールです。
キャラの動きを見るだけでAIが今なにをしているかわかります。
ログ画面や数字のダッシュボードを見る代わりに、ゲーム画面でAIの状態を直感的に把握できる仕組みです。
タスクを渡すとAI同士が勝手に会議を始めて、方針まで決めてくれるみたいです。
オープンソース(誰でも無料で使えるソフト、MITライセンス)で完全無料。
npx(Node.jsの便利なコマンド)1行で起動できます。
この記事はAIエージェントを触り始めた人や、ログ画面を見るのに疲れた開発者向け(コマンド入力の経験があれば読めます)。
Agent Townは従来のAI管理とどう違う?
AIエージェントの管理画面は今のところ大きく3種類です。
ターミナル(黒画面のコマンド入力ツール)、ダッシュボード(ブラウザの管理画面)、そしてAgent Town。
| ターミナル | ダッシュボード | Agent Town | |
|---|---|---|---|
| 見た目 | 黒画面にテキスト | グラフと数字 | ピクセルアートのオフィス |
| AIの状態 | ログを読んで推測 | ステータスバー | キャラの動きを見る |
| 指示の出し方 | コマンドを打つ | フォームに入力 | RPGメニューで選ぶ |
| 進捗の把握 | ログを追う | パーセンテージ | キャラの動きで直感的に |
| 楽しさ | ほぼゼロ | ほぼゼロ | ゲームとして楽しい |
設計の方向性がそもそも違います。
ターミナルやダッシュボードは「正確な情報を文字や数字で伝える」ことが目的。
Agent Townは「見てるだけでわかる」が目的です。
文字を読まなくていいんですよね。
キャラが会議室に集まってたら「あ、相談してるな」、デスクに戻ったら「作業始めたな」。
人間のオフィスを上から眺めてる感覚と同じです。
私はこの発想、かなり好きです。
Agent Townの仕組みはどうなってる?
Agent Townは2つのパーツでできています。
1つ目:ゲーム画面。
Phaser 3(ブラウザでゲームを動かすJavaScriptライブラリ)で作られていて、スーファミみたいなピクセルアートで表示されます。
ブラウザでlocalhost:3000を開くだけで起動。
2つ目:AIエージェントランタイム。
OpenClaw(AIエージェントを実行するためのオープンソース基盤)が裏で動きます。
AIに実際の仕事をさせる部分ですね。
ゲーム画面とはWebSocket(ブラウザとサーバーがリアルタイムでやり取りする仕組み)で繋がっていて、AIが動くとすぐ画面に反映されます。
つまりAgent Townの正体は「AIの仕事をゲーム画面に映すモニター」です。
AI本体はOpenClawが動かしていて、Agent Townはそれを見える化してる。
役割分担がはっきりしているのが、個人的には好印象です。
Agent TownのAIエージェントは実際に何をする?
ここが個人的に一番おもしろいところです。エージェントたちは勝手に動きます。
GitHubの公式デモで紹介されている事例がインパクト強いです。
エージェントAが「深夜2時に見込み客にメール送ろう」と提案した。
するとエージェントBが反論。
「夜中に自動で連絡するのは印象が悪い」。
結果、誰も人間が指示してないのに「インバウンド戦略にしよう」と方向転換したそうです。
人間が指示したわけじゃなく、AI同士が議論して結論を出した。
しかもその様子がゲーム画面で見えるんですよね。
会議室にキャラが集まって吹き出しで会話する。
これは普通のダッシュボードでは絶対に出せない見せ方です。
Agent Townはどういう場面で使える?
AIの動きを「見てわかる形」にしたい時
AIエージェントを走らせてる人にとって「いまどこまで進んでるの?」が一番のストレスだと思います。
Agent Townならキャラの位置で一目瞭然。
待機中、作業中、完了。
全部ゲーム画面でわかる仕組みです。
非エンジニアにAIの仕事を見せたい時
たとえばチームのリーダーに「AIがこういう仕事してます」と報告する場面。
ターミナルのログを見せても伝わらないですよね。
でもゲーム画面なら一発。
「あ、このキャラが今リサーチしてるんだ」って直感でわかります。
これは普通に強い。
AIエージェント同士の会議を見たい時
複数のAIが勝手に議論する。
その過程を可視化できるのが最大の特徴です。
「なぜその結論に至ったか」が見えるのでブラックボックス(中で何が起きてるか分からない状態)になりません。
私みたいに毎日AIエージェントを回してる人間にとって、「いまAIたちが何を議論してるか」が見えたら最高です。
Agent Townのアプローチ、個人的にかなり刺さりました。
Agent Townに必要なものは?料金と環境
料金は完全無料。
MITライセンス(商用利用も改変も自由なオープンソースの定番ライセンス)です。
GitHubのスター数は執筆時点で147。
まだ小さいプロジェクトですが、注目を集めつつあります。
動作環境:Node.js(パソコンでJavaScriptを動かす仕組み)の18以上が必要です。
公式サイトからダウンロードするだけ。
ブラウザはChrome推奨で、OSはWindows、Mac、Linux全対応。
追加で必要なもの:OpenClawゲートウェイ。
AIを実際に動かす本体です。
Agent Town単体では動きません。
OpenClawの接続が必須なので、ここがちょっと面倒。
日本語対応:UIは英語のみ。AIとの会話は日本語でいけます。
Agent Townの始め方は?ステップバイステップ
ステップ1:Node.jsを入れる
すでに入ってる人は飛ばしてOKです。
入ってない人はClaude Codeに「Node.js 18以上をインストールして」と頼めば、OSに合わせた手順を教えてくれます。
期待結果:ターミナルで node -v と打つと v18.x.x 以上の番号が表示される。
詰まりどころ:古いバージョンが入ってると上書きされない場合あり。
一度アンインストールしてから入れ直すのが確実です。
ステップ2:Agent Townを起動する
ターミナルで1行打つだけです。
npx @geezerrrr/agent-town
npx(Node.jsに付属してる、パッケージを即実行できるコマンド)はインストールせずにそのまま動かせるのが便利。
期待結果:ブラウザが自動で開いて、ピクセルアートのオフィスが表示されます。
詰まりどころ:初回はパッケージのダウンロードで30秒〜1分かかります。
途中で止めずに待ってください。
ただし実行前にこれは必ずやってほしいです。
Claude Codeに「このパッケージの中身を確認して」と頼んでください。
オープンソースは誰でもコードを変更できる仕組みなので、最終更新日とIssue(バグ報告ページ)を確認してから実行するのが安全です。
ステップ3:OpenClawゲートウェイを接続
Agent Townの「頭脳」を接続します。
デフォルトのアドレスは ws://127.0.0.1:18789/ 。
カスタムポートも指定できます。
npx @geezerrrr/agent-town --port 3000 --gateway ws://127.0.0.1:18789/
OpenClawの設定はClaude Codeに「OpenClawのセットアップを教えて」と聞けばOKです。
期待結果:ゲーム画面のキャラがアクティブ状態(色が明るい)になり、メニュー操作が可能になります。
詰まりどころ:ポート番号がすでに使われてると起動失敗します。
ターミナルで lsof -i :3000 でチェック可能。
ステップ4:エージェントにタスクを渡す
ゲーム画面でキャラに近づきます。
RPGメニューが表示されるので、そこからタスクを入力。
あとはキャラたちが勝手に動き始めます。
会議を開いたり、デスクで作業したり。
完了したら結果を持ってきてくれます。
期待結果:キャラが会議室に移動し、吹き出しで議論を始める。
詰まりどころ:タスクが曖昧だとAIが何度も会議を繰り返します。
最初は「○○について3行でまとめて」のように具体的に渡すのがコツ。
Agent Townについてよくある疑問は?
Q. 実用的に使えるの?遊びじゃなくて?
今はまだ「コンセプト実証」に近い段階だと思います。
執筆時点でスター147の小さいプロジェクトなので、業務で本格的に使うにはまだ早い。
でも「AIの動きを視覚化する」アイデアはかなり強いです。
ロードマップにはクラウド対応、共有ワールドも予定されています。
今のうちに触っておく価値はあります。
Q. プログラミングなしで動かせる?
インストール自体はnpxコマンド1行。
Node.jsさえ入ってれば動きます。
ただOpenClawの接続はちょっと技術的。
Claude Codeに「手伝って」と言えば進められるはず。
Q. 他のAIツールとどう違う?
Agent Townは「管理のUI(操作画面)」です。
AIエージェント本体はOpenClawが動かす。
Agent Townはそれを「見える形」にする。
他のAIツールの「上」に乗せるもの、という位置づけ。
競合というより補完関係に近いです。
Q. Mac以外でも動く?
動きます。
Node.js 18以上ならOK。
Windows、Mac、Linux全対応です。
Agent Townの注意点はある?
まだ初期段階。
v0.4.1で活発に開発されてはいますが、まだ小さいプロジェクトです。
バグや仕様変更がある前提で使ってほしいです。
OpenClawが必須。
Agent Town単体では動きません。
OpenClawゲートウェイの接続が必要で、このセットアップが一番のハードルになります。
UIは英語のみ。ゲーム画面もメニューも英語。AIとの会話は日本語OKです。
Agent Townが広まるとAI管理はどう変わる?
今のAI管理は完全に「エンジニア向け」だと思います。
ターミナル、ログ、ダッシュボード。
全部、文字と数字の世界です。
Agent Townの発想が広まれば、ここが変わります。
「AIの仕事を見る」が「ゲームを見る」になる。
社長がオフィスを見回すように、AIの仕事ぶりをゲーム画面で確認する。
非エンジニアでもAIチームを管理できるようになる、というのが個人的に期待しているところです。
まだ小さいプロジェクトです。
でもアイデアは本物だと感じています。
私はnpx 1行打ってブラウザに小さなピクセルオフィスが開いた瞬間「あ、これ未来だ」と思いました。
まずは触ってほしいです。
ピクセルのオフィスが開いた瞬間、わかります。
「AIの管理って、こうなるんだ」って。
このページに出てきた言葉
- AIエージェント
- 人間の代わりにAIが自動でタスクをこなす仕組み。複数のAIが議論したり連携したりするタイプもある
- OpenClaw
- AIエージェントを実行するためのオープンソース基盤。Agent Townの「頭脳」役
- Phaser 3
- ブラウザでゲームを動かすJavaScriptライブラリ。Agent Townの画面はこれで作られている
- WebSocket
- ブラウザとサーバーがリアルタイムでやり取りする仕組み。チャットアプリでもよく使われる
- Node.js
- パソコンでJavaScriptを動かす仕組み。Agent Townを動かす土台
- npx
- Node.jsに付属するコマンド。インストール不要でパッケージを即実行できる
- MITライセンス
- 商用利用も改変も自由なオープンソースの定番ライセンス
- ブラックボックス
- 中で何が起きてるか外から分からない状態。AIでよく問題になる
参考リンク
- Agent Town(GitHub): https://github.com/geezerrrr/agent-town
※この記事の内容は執筆時点のものです。AIは進化が速い分野のため、最新の仕様は公式サイトでご確認ください。