Obsidianに8人のAIエージェントを常駐させると、メモの仕分け・リンク・整理が24時間自動で回る。自分がやるのはメモを投げ込むだけ。
PhD研究者が設計し、GitHubスター1,800超え。Claude Codeで動くオープンソースのシステムで、設計者・書記・仕分け係・検索係・つなげ係・司書・議事録係・郵便係の8エージェントが連携する。
この記事では、各エージェントの役割と仕組みを全部解説する。
メモが散らかりすぎて何がどこにあるかわからない、整理しなきゃと思いつつ放置している人向け。
「自分で整理する」のと「AIチームに任せる」のは何が違うのか?
📁 フォルダ分けは手動
🏷 タグ付けも手動
🔗 リンクの接続も手動
⏳ 整理に毎日30分以上
📁 Sorterが自動仕分け
🔗 Connectorが自動リンク
📚 Librarianが重複統合・リンク修復
🌙 24時間自動で稼働
メモの整理って、基本的に自分でやるものですよね。
フォルダ分けして、タグ付けて、リンクつなげて。
前に紹介したKarpathyの方法も、AIが「整理を手伝ってくれる」っていう話でした。
つまり主役は自分。AIは補助。
今回のシステムは逆なんです。
AIチームが主役で、自分はメモを投げ込むだけ。
受信箱に入れたメモを、Sorter(仕分け係)が自動で正しいフォルダに移す。
Connector(つなげ係)がノート同士の隠れた関連を見つけて、リンクを張る。
Librarian(司書)が壊れたリンクを修復して、重複ノートを統合する。
しかもこれが24時間動いてるんです。
寝てる間に、メモ帳がきれいになってる。
「整理しなきゃ」っていうストレスから、完全に解放される世界。
これが「整理」と「運用」の差です。
このシステムはどんな場面で使えるか?(1)会議の議事録
具体的にどう便利なのか。
まず一番わかりやすいのが会議。
会議の録音データを放り込むと、Transcriber(議事録係)が自動で文字起こしして、構造化されたノートにしてくれます。
しかもここからがすごい。
議事録の中に「新しいプロジェクト」が出てきたら、Transcriber自身が「次はArchitect(設計者)にフォルダ構造を作ってもらった方がいい」って判断するんです。
で、自動でArchitectにバトンが渡る。
会議が終わった時点で、議事録ができて、プロジェクトのフォルダも出来上がってる。
この「エージェント同士の連携」が、単なるAIプラグインとは次元が違うところ。
このシステムはどんな場面で使えるか?(2)メモのつながり発見
2つ目。
Connector(つなげ係)の仕事が個人的に一番アツいと思いました。
メモって、書いた時は独立してるじゃないですか。
でも1ヶ月前に書いたメモと、今日書いたメモが実はつながってることがある。
人間はそれに気づけない。
だって1ヶ月前に何書いたか覚えてないから。
Connectorは全ノートを常にスキャンして、関連するノート同士を見つけてリンクを張ってくれます。
「え、この2つってつながるの?」っていう発見がある。
1週間ぶりにメモ帳を開いたら、知らないリンクが増えてる。
それを辿ると、自分でも気づかなかったアイデアのつながりが見えてくる。
これは人間にはできない仕事です。
このシステムはどんな場面で使えるか?(3)メールからノート自動生成
3つ目。
Postman(郵便係)っていうエージェントがいて、GmailやGoogleカレンダーと連携できます。
メールの中から重要な情報をピックアップして、ノートに変換してくれる。
「来週の打ち合わせの詳細、メールのどこかに書いてあったよな…」って探すのが、なくなる。
Postmanが自動でノートにしてくれてるから。
しかもカレンダーの予定も見てるから、「明日の会議の資料、事前にまとめておきました」みたいなことまでやってくれます。
秘書かよw
Obsidian AIエージェントを始めるのに必要なものは?
このシステムは「My Brain Is Full Crew」っていう名前で、GitHubで無料公開されてます。
GitHub: https://github.com/gnekt/My-Brain-Is-Full-Crew
必要なものはこの3つ。
Claude Code(これが頭脳。Pro、Max、Teamのどれかのサブスク契約が必要です。月額だとProが約20ドル)。
Obsidian(メモアプリ。無料で使えます。obsidian.md からダウンロード)。
パソコン(Claude Codeが動くPC。Mac、Windows、Linuxどれでも)。
料金は、Claude Codeのサブスク代だけ。
ツール自体はMITライセンス(だれでも自由に使っていいよっていう許可)で完全無料です。
日本語でも使えます。
エージェントは自分が話しかけた言語で応答してくれるので、日本語で話しかければ日本語で返ってきます。
メール連携(Postman)を使いたい場合は、追加でGmailの設定が必要になりますけど、基本の8エージェントはClaude CodeとObsidianだけで動きます。
インストールする前にやるべきセキュリティチェックは?
ここからが手順です。
でもその前に大事なこと。
これはオープンソース(だれでもコードを見たり変更できるソフト)です。
オープンソースは便利な反面、悪意のあるコードが混ざるリスクもゼロじゃない。
だからまず、GitHubのページ(https://github.com/gnekt/My-Brain-Is-Full-Crew)で以下を確認してください。
最終更新日がいつか。Issue(不具合報告)にヤバいやつがないか。
で、インストールする前にClaude Codeにコードを読ませてセキュリティチェックしてもらうのが安全です。
Claude Codeに「このリポジトリのコードをチェックして、セキュリティ上の問題がないか確認して」って聞けばOK。
これだけで安心度がグッと上がります。
Claude Codeでどうやってセットアップするのか?
チェックが終わったら、セットアップ。
Claude Codeを使ってる人なら、全部Claude Codeに任せられます。
Obsidianのフォルダ(Vault)を開いた状態で、Claude Codeにこう聞きます。
「https://github.com/gnekt/My-Brain-Is-Full-Crew をクローンして、セットアップスクリプトを実行して」
Claude Codeがgit cloneしてくれて、launchme.shっていうセットアップスクリプトを実行してくれます。
これでエージェントたちのファイルがObsidianのフォルダ内に配置されます。
次に、Claude Codeに「Initialize my vault」(私のVaultを初期化して)って言います。
するとArchitect(設計者)が起動して、会話形式でセットアップを進めてくれます。
「あなたは誰ですか?」「どんな用途で使いますか?」「メール連携はしますか?」
質問に答えていくだけで、自分に最適化されたフォルダ構造ができあがる。
ここがClaude Codeを普段使ってると「あ、いつもの感じだ」ってなる瞬間です。
会話するだけでセットアップが終わる。
実際の使い方はどうなっているのか?
セットアップが終わったら、使い方はシンプル。
Obsidianの「00-Inbox」っていうフォルダにメモを入れる。
そうするとSorter(仕分け係)が自動で中身を読んで、適切なフォルダに移してくれます。
プロジェクトの話なら「01-Projects」、人に関するメモなら「05-People」、会議の話なら「06-Meetings」。
自分でフォルダを選ぶ必要がない。
入れるだけ。あとはAIチームが全部やってくれる。
他にも使えるコマンド(スキル)があって、たとえば「/defrag」って言うと週1の大掃除を実行してくれます。
「/vault-audit」で全体の健康診断、「/meeting-prep」で明日の会議の事前ブリーフィング作成。
全部で13個のスキルがあって、会話で呼び出すだけ。
8人のエージェントはどういう仕組みで連携するのか?
設計者
書記
仕分け係
検索係
つなげ係
司書
議事録係
郵便係
ここがこのシステムの一番面白いところです。
普通のAIプラグインって、「聞いたことに答えてくれる」だけじゃないですか。
このシステムは違う。
「ディスパッチャー」っていう指揮係がいて、エージェント同士の連携を管理してます。
かんたんに言うと、仕事を振り分けるマネージャー。
Transcriber(議事録係)が会議メモを処理した後に「新しいプロジェクトが出てきたので、Architectにフォルダ構造を作ってもらった方がいい」って報告する。
ディスパッチャーがそれを見て、Architectに仕事を振る。
Architectがフォルダを作ったら、「このフォルダに関連するメモをSorterに仕分けてもらおう」ってまた連鎖する。
人間の会社と同じです。
1人が全部やるんじゃなくて、専門チームが役割分担して連携する。
ChatGPTみたいな「1人の優秀なアシスタント」とは、設計思想が根本的に違うんですよね。
1人のスーパーマンより、8人の専門家チームの方が仕事が回る。
これがこのシステムの核になる考え方です。
Obsidian×AIエージェントが広まると何が変わるのか?
📁 自分で整理する
🔗 自分でつなげる
🔎 自分で見返す
→ 全部自分の仕事
🤖 AIが整理する
🤖 AIがつなげる
🤖 必要な時にAIが呼び出す
→ 人間は「書く」と「使う」だけ
「メモを取る」の意味が変わると思います。
今までメモって「自分のために書いて、自分で整理して、自分で見返す」ものだった。
このシステムだと「自分が書いて、AIチームが整理して、AIチームがつなげて、必要な時に呼び出してくれる」になる。
人間の仕事は「書く」と「使う」だけ。
「整理する」はAIの仕事になる。
しかもAIは寝ないし、忘れないし、500個のメモを同時に見渡せる。
「あのメモどこだっけ?」が永遠になくなる世界。
まだ「ちょっと未来の話」な感じはありますけど、もうGitHubで動くものが公開されてる。
「情報整理」って人類がずっと悩んできた問題を、AIチームが丸ごと引き受けるっていう。
なかなかアツいですよね。
よくある疑問
Q. Obsidianってなに?使ったことないんだけど。
メモアプリです。
メモを全部テキストファイル(マークダウン)で保存するのが特徴のアプリで、obsidian.md から無料でダウンロードできます。
NotionやEvernoteと違って、データが全部自分のパソコンの中にあります。
クラウドに預けないので、プライバシーが気になる人に人気がある。
今回のシステムも「100%ローカル動作」を売りにしてて、メモのデータが外部に送られることはないです。
(ただしClaude Codeへの質問時にはAPIを通じてデータが送信される点は注意。)
Q. Claude Codeを使ってない人でもできる?
Claude Codeのサブスクリプションが必須です。
このシステムの頭脳がClaude Codeなので、Pro(月約20ドル)以上の契約がないと動きません。
Claude Codeは普段からいろんなことに使えるツールなので、メモ管理以外にも元は取れると思います。
Q. Notionじゃダメなの?
今のところ、このシステムはObsidian専用です。
理由はシンプルで、Obsidianはメモが全部テキストファイルだから、AIが直接読み書きできるんです。
NotionはAPIを通さないと中身にアクセスできないので、こういう「AIが自由にファイルを操作する」設計とは相性が悪いんですよね。
Obsidianの「データが全部ローカルのテキストファイル」っていう設計が、AI時代にめちゃくちゃ有利に働いてます。
My Brain Is Full Crewの正直な限界は?
まず、セットアップにはある程度の手間がかかります。
Claude Codeに任せれば大半は自動でやってくれますけど、最初のインストールやフォルダ構成の調整は必要。
「アプリをダウンロードしてすぐ使える」っていうレベルのかんたんさではない。
あと、これはClaude Codeで動いてるので、Claude Codeのサブスク代は毎月かかります。
ツール自体は無料でも、頭脳には課金が必要。
それから、GitHubのIssue(不具合報告)を見ると、まだ開発中の部分もあります。
1,800スターで活発に開発されてるプロジェクトですけど、完成品というよりは「すごくよくできたベータ版」という印象。
メール連携(Postman)もGoogle Workspaceの設定が必要だったりして、全機能をフルで使うにはそれなりの設定が必要になりそうです。
でも基本の8エージェント(メモの仕分け、検索、リンク接続など)は比較的スムーズに動くので、まずはそこから試してみるのがおすすめです。
まとめ
メモ帳に「8人のAIスタッフ」を入れて、整理を全部任せるっていう話でした。
必要なのはClaude Code(サブスク)とObsidian(無料)だけ。
「メモを取るのは好きだけど整理がだるい」って人にはドンピシャだと思います。
まずはGitHub(https://github.com/gnekt/My-Brain-Is-Full-Crew)を覗いてみて、Claude Codeにセキュリティチェックさせてからインストールしてみてください。
参考リンク
・My Brain Is Full Crew GitHub: https://github.com/gnekt/My-Brain-Is-Full-Crew
・Obsidian公式サイト: https://obsidian.md
※この記事の内容は執筆時点のものです。AIは進化が速い分野のため、最新の仕様は公式サイトでご確認ください。