「OpenMontage」を使うと、AIに「こういう動画作って」と指示するだけで、リサーチ・脚本・映像生成・ナレーション・BGM・テロップ・編集まで全工程を自動でやってもらえる。
コストは1本約100円($0.69)。
SoraやKlingが「1カットの映像を生成するツール」なのに対して、OpenMontageは制作チーム全体を自動化するオープンソース(誰でも無料で使える公開コード)のシステム。
無料ルートもある。
この記事では、OpenMontageの仕組み・使い方・作れる動画の種類・制限を公式ドキュメントをもとに整理します。
この記事は動画を作りたいけど外注費も編集スキルもない人向け(AIツールを触ったことがあれば読めます)。
OpenMontageはSoraやKlingと何が根本的に違うのか?
SoraとかKlingとか、動画生成AIって最近たくさん出てますよね。
でもあれって「1カットの映像を作るツール」なんです。
「猫がピアノを弾いてる映像を作って」って言ったら、その1シーンだけ出てくる。
じゃあ「商品紹介動画を作って」って言ったら?
……1カットの商品映像しか出てきません。
脚本もないし、BGMもないし、テロップもない。
OpenMontageが違うのは、「制作チーム全体を自動化してる」ところです。
リサーチ → 脚本 → 映像生成 → 画像生成 → ナレーション → BGM → テロップ → 編集 → 書き出し。
この全工程を、AIが1人で進める。
動画生成AIが「カメラマン」だとしたら、OpenMontageは「監督+脚本家+カメラマン+編集者+ナレーター」をまとめて雇うようなものです。
しかも人件費が約100円。
OpenMontageはどういう仕組みか?AIに脚本から編集まで丸投げする流れ
仕組みがちょっと面白いので説明させてください。
OpenMontageは、Claude CodeやCursorみたいなAIコーディングアシスタント(コードを書くのを手伝うAI)を「監督」として使うんです。
プロジェクトの中に「ディレクタースキル」っていう指示書が入っていて。
AIがその指示書を読んで、制作の各ステージを順番にこなしていきます。
しかも各ステージにチェックポイントがあって、品質基準を満たさないと次に進めない仕組み。
動画を作る前に、まずWeb検索を15〜25回やってリサーチするところから始まります。
YouTube、Reddit、ニュースサイトから情報を集めて、脚本に反映する。
だからAIが適当にでっち上げた内容じゃなくて、ちゃんと調べた上で作る。
ここ、けっこう大事なポイントだと思います。
OpenMontageでどんな動画が作れるのか?
商品紹介動画(実績:69円)
公式の事例だと、AI生成画像4枚+ナレーション+BGM+テロップ付きの商品広告を$0.69(約100円)で作ったそうです。
ECやってる人とか、私みたいに商品を動画で紹介したい人にはかなり刺さる話ですよね。
外注で10万円の動画と同じクオリティかは正直わかりません。
でも「とりあえず1本出す」のハードルが激下がりするのは間違いない。
解説動画(調べてから作る)
「○○について解説する動画を作って」って言うと、まずWeb検索でリサーチしてから脚本を書きます。
教育系のコンテンツとか、ハウツー動画とか。
私が詳しくないテーマでも、AIが調べて脚本を書いてもらえるのは助かりますね。
ポッドキャストの動画化
音声コンテンツを持ってる人は、それを動画に変換できるパイプライン(処理の流れ)もあります。
音声のハイライトを切り出して、映像とテロップをつける。
ポッドキャストやってる人には地味に便利そう。
ジブリ風アニメーション(15円)
公式サンプルに「Afternoon in Candyland」というジブリ風アニメがあって、制作費$0.15(約20円)でした。
約20円ですよ。缶コーヒーの6分の1。
もちろんジブリと同じクオリティではないですけど、個人が20円でアニメーションを作れる時代って、冷静に考えるとすごい。
OpenMontageに必要なものは?
必須:
・AIコーディングアシスタント(Claude Code、Cursor、Copilot、Windsurf、Codexのどれか)
・Python 3.10以上
・FFmpeg(動画の変換に使うソフト)
・Node.js 18以上
料金:
・ツール自体は無料(オープンソース)
・APIキー(外部サービスを使う鍵)なしでも動く最低限のルートあり(Piper TTS=無料の音声合成+無料素材+Remotion=動画生成ライブラリ)
・APIキーを足すほど高品質になる。
ElevenLabs(高品質なAI音声サービス)のナレーションとかKlingの映像生成とか
・フル機能で動画1本あたり約$0.15〜$3(約20円〜450円)が目安です
日本語対応:
・ツール自体は英語です
・ただしClaude Codeに日本語で指示すれば、AIが翻訳しながら進めます
・日本語ナレーションはGoogle TTS(Googleの音声合成)かElevenLabsで対応できそうです
OpenMontageのインストールと使い方は?
Claude Codeを使っている前提で書きます。
(Cursor等でもほぼ同じ流れです)
ステップ1:Claude Codeにインストールを頼む
Claude Codeを開いて、こう聞いてみてください。
「GitHubの calesthio/OpenMontage をクローン(公開コードを手元のPCにコピーすること)して、まずREADME(説明書)とCLAUDE.md(AI向け指示書)を読んで内容を教えて。
セキュリティ的に問題ないか確認して」
まずはAIにコードを読ませてチェックしてもらう。
オープンソースは誰でもコードを変更できるので、最終更新日とIssue(不具合報告)を確認してからインストールしてください。
GitHub: https://github.com/calesthio/OpenMontage
問題なさそうなら「セットアップして」と伝えます。
AIが make setup を実行して、必要なものを自動でインストールするはず。
ステップ2:APIキーの設定(任意)
APIキーがなくても最低限の動画は作れます。
でもクオリティを上げたいなら、使いたいサービスのAPIキーを追加する。
「.envファイル(環境変数を書くテキストファイル)にAPIキーを設定する方法を教えて」とClaude Codeに聞けばOK。
ElevenLabs(ナレーション)やFAL(画像・映像生成のクラウドサービス)が人気です。
ステップ3:動画を作ってもらう
ここからが本番です。
Claude Codeにこんな感じで伝えます。
「OpenMontageを使って、○○についての1分間の解説動画を作って。
ターゲットは初心者。
日本語ナレーションで」
するとAIが7つのステージを順番に進めます。
リサーチ → 企画書 → 脚本 → シーンプラン → アセット生成 → 編集 → 書き出し。
各ステージで「こんな感じでいい?」と確認が入るので、そこで方向修正もできます。
ステップ4:予算の確認
制作に入る前に、コスト見積もりが出ます。
「$0.50以上の操作は承認が必要」「上限$10」のような予算管理機能がついているので、知らないうちに高額請求が来る心配はなさそうです。
よくある疑問
Q. プログラミングできないと使えない?
Claude Codeを使えるなら、基本的にはいけると思います。
インストールも設定もClaude Codeに頼めば進めてもらえる。
ただし、エラーが出た時にClaude Codeに「エラー出た、直して」って言い続ける根気は必要かもしれません。
Q. 日本語の動画は作れる?
ナレーションはGoogle TTS(700以上の声に対応)やElevenLabsで日本語が使えます。
テロップもWhisperX(音声を文字に書き起こすAI)で自動生成されるので、日本語でも対応できそう。
日本語の精度は公式ドキュメントで確認してください。
Q. 商用利用はできる?
ライセンスはAGPL v3(コピーレフト型のオープンソースライセンス)です。
ざっくり言うと「このツールを改造して別サービスとして配布するなら、コードを公開する義務がある」というルール。
動画を作って売るだけなら問題ないと思いますが、念のためClaude Codeに「AGPL v3で○○は問題ないか確認して」と聞いてみてください。
Q. SoraやKlingとどっちがいい?
用途が違います。
「1カットの美しい映像」が欲しいならSoraやKling。
「脚本から編集まで完成した動画」が欲しいならOpenMontage。
ちなみにOpenMontageの中でKlingやRunwayの映像生成を使うこともできるので、両方のいいとこ取りもできます。
OpenMontageの注意点と限界は?
まだ新しいプロジェクトです。
GitHubのスター数は800くらいで、コミュニティも小さい。
エラーが出ても日本語の情報はほぼないので、Claude Codeに英語のエラーメッセージを読ませて対処する形になると思います。
あと、APIキーなしの無料ルートだと、ナレーションの声が機械的だったり、映像が無料素材だけになるので、クオリティには限界があります。
「100円で映画みたいな動画が作れる」わけではないです。
「69円で"それっぽい動画"が1本できる」くらいの期待値がちょうどいいかなと。
でも逆に言うと、「69円でそれっぽい動画が1本できる」って、今までの常識からしたらとんでもないこと。
OpenMontageとAI動画制作の今後はどうなるか?
今まで動画を作るには「人」か「お金」か「時間」が必要でした。
OpenMontageみたいなシステムが出てくると、その3つとも大幅に減る。
「動画を作るスキル」じゃなくて「動画で何を伝えたいか」だけが問われる時代が来るのかもしれません。
興味がある人は、まずGitHubのサンプル動画を見てみてください。
「15円のアニメーション」とか「69円の商品広告」がどんなクオリティか、実物を確かめるのが一番早いです。
GitHub: https://github.com/calesthio/OpenMontage
で、「いけそうだな」と思ったら、Claude Codeに「OpenMontageをインストールして」と頼んでみてください。
最初の1本は無料ルートで。
まずは1回やってみるのが大事です。
このページに出てきた言葉
- オープンソース
- 誰でも無料で使える、コードが公開されたソフトウェア
- Claude Code / Cursor / Copilot / Windsurf / Codex
- コードを書くのを手伝うAIアシスタント。ターミナルやエディタで動く
- API
- 外部サービスをプログラムから呼び出すための窓口。APIキーは利用許可証
- FFmpeg
- 動画ファイルを変換・編集するための無料ソフト
- Python / Node.js
- プログラムを動かすための実行環境。OpenMontageの動作に必要
- TTS(Text To Speech)
- 文字を読み上げる音声合成。Piper TTS(無料)、Google TTS、ElevenLabsなど
- FAL
- 画像・映像生成AIをまとめて呼び出せるクラウドサービス
- WhisperX
- 音声を文字に書き起こすAI。テロップの自動生成に使う
- Remotion
- プログラムから動画を生成できるライブラリ
- AGPL v3
- オープンソースライセンスの1つ。改造して配布する場合はコードの公開義務あり
- クローン
- GitHub上の公開コードを手元のPCにコピーすること
参考リンク
・OpenMontage GitHub: https://github.com/calesthio/OpenMontage
※この記事の内容は執筆時点のものです。AIは進化が速い分野のため、最新の仕様は公式サイトでご確認ください。