AI活用全般

ChatGPT「Check my grammar」が効かない理由|改良プロンプト5段階比較とブログ・日本語添削・英文メール用テンプレ3本

ChatGPTに「Check my grammar」と投げて返ってくる校正がピンと来ないのは、
ツールの性能ではなく指示が雑だから。

海外で1.0Mビューを集めた警告投稿(@yourchatgptguide、
2025年11月26日)が示す通り、
プロンプトを「役割+目的+制約+出力形式」で組み直すと結果が一段化ける。

この記事はその改良プロンプトを5段階の比較表に整理し、
ブログ/日本語添削/英語ビジネスメールの3用途でどれを使うかをまとめた。

この記事はChatGPTで文章を直したいブログ・Note執筆者、
副業ライター、
英語メールを書くビジネス職
向け(ChatGPTに文章を貼ったことがあれば読めます)。

そもそも「Check my grammar」の何が悪いのか

結論を先に置くと、悪いのはプロンプトの抽象度。

1.5Mフォロワーを持つ @yourchatgptguide のThreads投稿(2025年11月26日、
ビュー1.0M・いいね4.4K・リポスト1.5K)は、
こう書いている。

STOP TELLING CHATGPT "FIX MY GRAMMAR AND WRITING". Bad Prompt = Bad Result. Use these prompts instead and see the magic.

出典: Threads @yourchatgptguide / 2025-11-26

同じ書き手が2026年3月26日に出した続編「STOP TELLING CHATGPT 'CHECK MY GRAMMAR AND WRITING'」(ビュー29.3K)も同じ趣旨で、
つまり「Check my grammar」「Fix my writing」は揃って地雷扱いになっている。

私が気になったのは、
ここで槍玉に挙がっているのが特殊なプロンプトではなく日本人が普通にやる頼み方だという点。
みんなやってる。

仕組みを噛み砕くとこうなる。
PromptSlothの解説によれば、
ChatGPTは曖昧な指示を受け取ると「最も一般的な処理」を選んで穴を埋める。

「Check my grammar」は誤字修正・句読点・語順・トーン・冗長削減(ムダに長い表現を削ること)・論理性チェックなど10以上の処理候補を内包する曖昧語で、
AIは無難な「軽い校正」だけ返す。
PromptSlothはこう書く。

When your prompt is too open-ended, ChatGPT fills the gaps with generic assumptions, delivering output that technically answers your question but feels like it was written for absolutely no one.

出典: PromptSloth / Common AI Prompt Mistakes

OpenAI公式のプロンプト設計ガイドも同じ方向で、
「Ensure your prompts are clear, specific, and provide enough context for the model to understand what you are asking. Avoid ambiguity and be as precise as possible.」と明記している(出典: OpenAI Help Center)。

要は「曖昧に頼むと曖昧に返ってくる」という話。シンプルすぎて拍子抜け。

改良プロンプトの5段階比較マトリクス

海外ライターのブログ・Threads投稿・Reddit r/ChatGPT のスレッドを横断して、
よく出てくる改良プロンプトを5段階に並べた。
下に行くほど指示の精度が上がり、
AIの処理も具体化する。

段階プロンプトの型AIの処理有用性主な出典
Lv1Check my grammar / Fix my writing軽い誤字・句読点修正だけ@yourchatgptguide が「やめろ」と名指し
Lv2Act as a professional editor and rewrite this text to correct grammar, typos, punctuation, and clarity. Keep my original meaning but improve structure and readability dramatically.編集者目線で校正+構造改善@yourchatgptguide 同投稿シリーズ
Lv3You're an expert editor. Correct the grammar in this passage. Give me the corrected version, then list all the changes you made and why.校正+変更点の根拠説明RightBlogger
Lv4Improve clarity and conciseness. Identify redundancy and unclear language. Cut unnecessary words, keep the tone natural, do not change the meaning.ムダに長い表現の削除+簡潔化+意味保持非常に高GodOfPrompt / Reddit r/ChatGPT
Lv5Edit for storytelling. Keep my voice. Make it engaging and emotional, but do not invent facts.物語性・感情・声色の調整用途次第(ブログ向け)PromptAdvance

個人的にはLv3が分岐点。
変更箇所と理由を返してくれるので、
AIの直しを盲信せずに済む。

Lv4はメール・LP(ランディングページ。
サービス紹介の1枚ページ)・Note記事みたいな「読まれてナンボ」の文章に効く。
Lv5は物語系のブログだけ。
事実系のテック記事に当てると盛られる。
ここは要注意。

「役割+目的+制約+出力形式」で組み立てる4要素

Lv2以降に共通する型を分解するとこうなる。
Eesel.ai がまとめたOpenAI推奨の4要素はこの順で並ぶ。

  1. goal(目標): 何のために直すのか(読みやすく/フォーマルに/短く)
  2. context(文脈): 誰向けの文章か(クライアント/上司/一般読者)
  3. constraints(制約): 触っていい範囲・ダメな範囲(意味は変えるな・専門用語は残せ)
  4. output format(出力形式): 修正版だけか/変更点リスト付きか/表形式か

出典: Eesel.ai / OpenAI Prompt Engineering

これ、
4要素のうちどれが欠けてもAIは無難な穴埋めに走る。
「Check my grammar」は4要素ぜんぶ抜けてる。
だから返ってくるのが軽い校正止まりになる、
という構造。

用途別:ブログ/日本語添削/英語メールでどれを使うか

3用途で型が違うので、結論だけ表でまとめる。

用途推奨レベル追加すべき制約
ブログ・Note記事Lv4+Lv5の二段がけ「私の語り口は維持」「専門用語は残す」「事実は捏造しない」
日本語の業務文書・LPLv3+Lv4「敬体・常体を統一」「ムダに長い修飾語を削る」「変更箇所を3つ挙げて理由付き」
英語ビジネスメールLv2+Lv4「ネイティブが書いたように」「メッセージは変えない」「フォーマルすぎる表現は避ける」

正直、ブログ系で一番効くのはLv4+Lv5の合わせ技。

OpenAI公式のGPT-4.1プロンプトガイドも「specifics: 期待する出力の長さ・トーン・構造を明示するほど結果が安定する」と書いている(出典: OpenAI Cookbook / GPT-4.1 Prompting Guide)。

抽象的な「うまくして」より、
具体的な「私の語り口は残せ/事実は捏造するな/変更点は3つだけ列挙」の方が結果がブレない。
プロンプト1本でこの落差。

日本語ライターが今日から使える改良プロンプト3本

英語プロンプトをそのまま貼っても日本語添削には通用しないので、
Lv3〜Lv4を日本語向けに翻訳・再構成したものを置く。
コピペで動く形。

1. ブログ・Note向け(Lv4+Lv5)

あなたはプロの編集者です。次の日本語の文章を編集してください。
目的: 明瞭性と簡潔性を上げる。ムダに長い表現を削る。論理の飛躍を埋める。
守ってほしい点: 元の語り口・著者の個性は維持。専門用語の置き換えは控えめに。事実は捏造しない。
出力: 修正版を提示した後、主な変更点を3つだけ箇条書きで解説。
[ここに本文を貼る]

2. 日本語の業務文書・LP向け(Lv3+Lv4)

以下の文章から、不自然な日本語とムダに長い箇所を見つけて、修正すべき箇所をすべて挙げてください。修正した後の文章案を作成し、主な変更点とその理由を3〜5個リストで解説してください。敬体・常体は統一してください。
[ここに本文を貼る]

原型出典: AI総研 / ChatGPT文章校正プロンプト を加筆改変

3. 英語ビジネスメール向け(Lv2+Lv4)

Fix all grammar, typos, and awkward phrasing in this English email. Rewrite it in a clean, professional tone that sounds polished and confident, like a native English speaker wrote it. Keep my original message intact. Avoid overly formal phrases. Then list 3 changes you made and why.
[paste email here]

原型: @yourchatgptguide のFriendly & Polished Rewriteプロンプト(出典)を加筆

改良プロンプトを実際に走らせる3ステップ

上のプロンプトをChatGPTで動かす最短手順。無料プランでも動く。

  1. STEP1: ChatGPTにログインしてチャット画面を開くchatgpt.com にアクセス。無料プランで構わないが、長文(原稿用紙10枚超)を扱うならChatGPT Plus(月額$20、コンテキスト約320ページ相当)の方が途中で切れない。
  2. STEP2: 上記の改良プロンプトをチャット欄に貼り、末尾に本文をペーストして送信。プロンプト本体と本文の境目を「[ここに本文を貼る]」のようなマーカーで明示する。マーカーがないとAIが本文の指示部分まで編集対象として扱う事故が起きる、というのはOpenAI Cookbookも「区切り記号で入力範囲を明示せよ」と推奨している(出典: OpenAI GPT-4.1 Prompting Guide)。
  3. STEP3: 返ってきた修正版と「変更点リスト」を必ず照合。Sapling.aiの技術ブログによれば、ChatGPTはカジュアル表現「Hope all's well」を「I hope all is well」とフォーマルに勝手に直す癖がある(出典: Sapling.ai)。意図と違う直しは「この変更は元に戻して」と1文追加すれば修正できる。OpenAI公式GPT-4.1ガイドも「期待通りでない場合、1文の明確な修正指示でほぼ必ず修正できる」と書いている。

引っかかりやすいポイントは2つ。
「マーカーを入れ忘れて本文の指示文ごと編集される事故」と「カジュアル表現がフォーマルに直されて自分の声が消える事故」。
STEP3の照合を最初の数回はやっておくと安全側に倒せる、
と公式ガイドも示唆している。

料金とコスパ:ChatGPT vs 専門校正ツール

「プロンプトを工夫するより専門ツールを買った方が早いのでは」という疑問もあるので、
料金と精度を表に。

ツール料金対応言語強み弱み
ChatGPT 無料$050言語以上50言語対応・トーン変更が得意コンテキスト約16Kトークン、米国は2026年2月以降広告表示
ChatGPT Go$8/月50言語以上Plusの下位プラン、Indonesia/Indiaなどで先行展開後に段階的拡大機能はFree寄り、Plus相当の長文処理は不可
ChatGPT Plus$20/月50言語以上320ページ相当の長文処理・GPT-4o/o3利用可校正専用ではない・プロンプト設計必須
Grammarly Pro$12/月(年払い)/ $30/月(月払い)英語のみブラウザ拡張でリアルタイム修正・直接校正精度がChatGPTより高い英語専用・日本語非対応
DeepL WriteStarter $10.49/月〜英・独・仏・西など同言語内の文体改善に特化日本語対応は限定的
LanguageTool無料/Premium30言語以上ルール遵守精度92%(対ChatGPT 85%)トーン変更・物語化はできない

出典: ChatGPT公式料金ページ
DemandSage / ChatGPT vs Grammarly
Scribbr
Grammarly公式

個人的な見方では、
純粋な英文法の正確性ならGrammarly Proが上、
日本語+英語をどっちもいじる人や「自分の声を残した書き直し」が欲しい人はChatGPT Plus一択。

年払いGrammarlyとChatGPT Plusの差は月$8。
両方契約してる海外ライターも普通にいる。
住み分け前提。

ChatGPTで完結させてはいけない文書はどれか

歯切れよく断言する記事ばかりだと片手落ちなので、
ChatGPT校正の限界も置く。

校正専門会社のProofedはこう書いている。

ChatGPT has been known to provide inaccurate and legally unsound information. It can lack context and significantly alter the meaning of the text. Generated content needs to be edited thoroughly and is not a replacement for human editors.

出典: Proofed / A Guide to ChatGPT Prompts for Editors and Writers

翻訳すると「ChatGPTは不正確で法的に不健全な情報を返すことがある。
文脈理解に欠け、
テキストの意味を大きく変えてしまう。
生成内容は徹底的に編集しないと使えず、
人間編集者の代替にはならない」。
これは妥当な懸念。

Sapling.aiも別角度からこう書く。

LLMs lack rigor in their output format. ChatGPT often appends extra phrases or changes casual expressions like "Hope all's well" to more formal "I hope all is well", subtly altering the user's intent.

出典: Sapling.ai / ChatGPT as Grammar Checker

カジュアルが勝手に堅くなる癖。書き手の声が薄まる方向のリスクは確実にある。

つまり、
法律文・契約書・医療文書・規約のように「言葉の選び方が結果を左右する」文書は、
ChatGPT単独で完結させない方がいい。
最終チェックは人間。

このページに出てきた言葉

プロンプト
AIに渡す指示文。質問文・命令文・条件のセット
コンテキストウィンドウ
AIが1回のやり取りで覚えていられる文章の量。トークン数で表す
トークン
AIが文章を処理する単位。英語は1単語≒1トークン、日本語は1文字≒1〜2トークン
冗長
ムダに長くて回りくどいこと。「同じ意味の修飾語が重なる」「説明が冗漫」など
LP
ランディングページ。商品やサービスを1枚で紹介するページ
Threads
Meta社が運営するX(旧Twitter)類似のテキストSNS
GPT-4o / o3 / GPT-4.1
OpenAIのChatGPTで使えるAIモデルの種類。新しい番号ほど性能が上
SaaS
ブラウザやアプリ経由で使うクラウド型のソフトウェア

FAQ

Q. 「Check my grammar」と頼んでも本当にダメ?たまに良い結果が出るんだけど

A. 出る時は出ます。
ただ@yourchatgptguideが指摘するように「結果が安定しない」のが本質的な問題。
OpenAI公式が言う「Avoid ambiguity and be as precise as possible」を守れば、
毎回そこそこの結果になる。
ガチャを引きたくないなら指示を具体化する一手。

Q. 無料プランでも改良プロンプトは効きますか

A. 効きます。
プロンプト設計の効果はモデル性能と独立して効く。
ただ無料プランはコンテキストが約16Kトークン(参考: ChatGPT公式)なので、
原稿用紙10枚を超える長文を一気に投げると後半が無視される。
長文ならChatGPT Plus(月$20)の方が安定。

Q. ChatGPT GoとPlusはどっちを選べばいい?

A. ChatGPT Goは月$8の下位プラン。
Indonesia/India等で先行展開後、
段階的に他地域へ拡大中(ChatGPT公式料金)。
校正用途なら「コンテキスト320ページ相当」が効くPlus($20)が安定。
Goは無料の上位互換ぐらいの位置づけで、
長文処理が必要なライターには物足りない可能性が高い。

Q. 日本語の文章でもLv4「Improve clarity and conciseness」は効きますか

A. 上で日本語版に翻訳した「あなたはプロの編集者です…」プロンプトは、
Lv3+Lv4を日本語向けに再構成したもの。
AI総研も類似プロンプトで「食事のお礼文・化粧水広告文」のBefore/After改善例を出している(出典: AI総研)。
日本語でも構造は同じです。

Q. ChatGPTとGrammarlyはどっちを買えばいい?

A. 英文だけならGrammarly Pro(年払い$12/月、
ルール遵守精度92%)。
日本語+英語の両方をいじるならChatGPT Plus($20/月)。
両方契約しても月$32で、
海外プロライターは併用がデフォルト。
DemandSage比較記事でもGrammarlyが「by a thread(僅差)」で勝ちと評価されています。

Q. プロンプトを長くすればするほど結果は良くなりますか

A. 長さではなく具体性。
OpenAI公式は4要素「goal / context / constraints / output format」を満たせと書いていて、
そこを埋めれば3〜5行で十分(出典: Eesel.ai / OpenAI Prompt Engineering)。
長すぎるプロンプトは逆にAIが指示の優先順位を見誤る。

Q. ChatGPTの校正は契約書や医療文書にも使える?

A. やめた方が安全。
Proofedは「ChatGPTは不正確で法的に不健全な情報を提供した場合がある」と明記している。
コンテキスト理解の弱さと意味改変の癖があるので、
法的・医療的に重い文書は人間の専門家のチェックを必ず入れる。
私の見方では、
ChatGPTは「ドラフト整備」までで止めるのが妥当。

参考リンク

※この記事の内容は執筆時点のものです。AIは進化が速い分野のため、最新の仕様は公式サイトでご確認ください。

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