Auto Mode(オートモード)

仕組み・概念
Auto Mode
オートモード
Claude Codeの権限モードの1つで、ファイル編集やコマンド実行のたびに毎回出てくる確認プロンプトを省略できるモード。ただ完全な無防備ではなく、裏側で別のチェック役モデルがコマンドを1個ずつ見ていて、本番デプロイ・データ削除・force push のような後戻りできない操作だけは止めて確認を求めてくる、という二段構えになっている

Claude Codeを毎日触っていて、ファイル編集のたびに承認確認が出てくるのを止めたい人向け

副業の料理ブログをClaude Codeに毎週1本書かせる場面、GitHubから持ってきたOSSプロジェクトをローカルで遊ぶ場面、自作アプリの機能追加をテスト込みで一気に走らせる場面のような「途中の確認をいちいち捌くのが面倒だけど、本番系の事故は避けたい」状況で、Shift+Tab を押してモードを auto に切り替えてから依頼を投げる

Claude Code でファイルを書き換えるたびに「これ実行していい?」と聞かれるのを止めて、Claude が長いタスクを最後まで一気にやり切るためのモードが Auto Mode です。Shift+Tab を押して切り替えると、ファイル編集も git 操作もコマンド実行も、毎回の確認なしに Claude が自分で判断して進めていきます。

ただ「全部スルー」ではないところが重要で、裏側で別のチェック役モデルが1個1個のコマンドを見ていて、本番デプロイ・データ削除・force push みたいに後戻りできない操作だけは止めて確認を求めます。「丸投げ」と「無防備」の中間にある運転モードという立ち位置です。

噛み砕くと

新しく入った職場で、最初のうちは「これコピーしていいですか」「これ捨てていいですか」と上司に都度確認しますよね。慣れてくると「自分で判断してやっといて」と任されて、判断に迷う時だけ呼ばれるようになる。Auto Mode の感覚はこれです。

違うのは、上司が「人」じゃなくて「もう1人の Claude」だという点。ユーザーから受けた指示と、Claude がこれから打とうとしているコマンドを横から眺めていて、「依頼の範囲を超えてないか」「外のサーバーにいきなり繋ぎに行こうとしてないか」をチェックしてからゴーサインを出す、見張り役が常駐している運転モードです。

大事な前提:Auto Mode は誰でも使えるわけじゃない

機能としては存在しても、使えるアカウントには条件があります。これを知らずに「Shift+Tab 押したのに auto が出てこない」と詰まる人が多いので先に書きます。

2026-05時点の公式ドキュメントが提示する条件は4つ。

  • プラン: Max / Team / Enterprise / API のいずれか。Pro 不可
  • 管理者の許可: Team と Enterprise は管理画面で有効化されてから使える
  • モデル: Sonnet 4.6 / Opus 4.6 / Opus 4.7。Max は Opus 4.7 のみ。Haiku 系は不可
  • 接続先: Anthropic API のみ。Bedrock や Vertex 経由は不可

そして Claude Code 本体のバージョンが v2.1.83 以降であること。古いまま使ってる人は claude --version で確認しておくと事故が減ります。

「副業で料理ブログを始める」を例に、実際の手順を見る

Claude Code に毎週1本ペースで料理ブログの記事を書かせる流れで、Auto Mode を有効化して使ってみます。

ステップ1: プロジェクト用のフォルダを準備する

料理ブログ用の作業フォルダを作って、その中で Claude Code を立ち上げます。

$ mkdir cooking-blog
$ cd cooking-blog
$ claude

ここで起動するとデフォルトでは default モードになっていて、ファイルを1個書き換えるたびに「実行していい?」と聞かれる状態です。

ステップ2: Shift+Tab を押してモードを循環させる

キーボードで Shift+Tab を押すと、画面下のステータスバーに表示されるモード名が変わります。1回目で accept edits、2回目で plan、と循環する仕様です。

Auto Mode を使う条件を満たしているアカウントなら、循環の最後に auto が出てきます。出てこない場合は前のセクションで書いた4条件のどれかが満たせていません。

ステップ3: 初回オプトインプロンプトに同意する

Auto Mode に切り替わるとき、初回だけ「このモードはまだ research preview で、安全を保証するものではない」という確認が出ます。同意して進むと、ステータスバーが auto mode is active に変わります。

ステップ4: 記事を書かせる依頼を投げる

あとは普段どおりに依頼を出します。

「鯖の味噌煮の作り方」という記事を 2000字くらいで書いて。
材料・手順・コツの3セクションでお願い。
ファイルは recipes/saba-misoni.md に保存して。

Auto Mode が効いてると、Claude はファイルを作る・書き込む・確認のために cat で読み返す、までを途中で止まらずに一気にやります。普段なら3〜4回出ていた「実行していい?」確認が0回。

ステップ5: 危険ゾーンに踏み込もうとすると見張り役が止める

「書いた記事を WordPress に投稿して」と続けて頼んだとき、Claude が外部の認証鍵を使って公開操作を実行しようとすると、チェック役モデルが「これは本番デプロイ系だ」と判定して一時停止します。「この操作を実行していいですか」とユーザー確認を求めてくる、というのが Auto Mode の守り方です。

ここで初心者がやりがちな勘違いを1つ。「Auto Mode = 全部勝手にやってくれる魔法」だと思って外出すると、たいていこのストッパーで止まったまま帰ってきます。本番系を任せたい場面では、事前に permissions.allow ルールで個別の操作を許可しておく、という運用とセットになります。

ステップ6: モードを抜けたい時

もう1回 Shift+Tab を押せば次のモードに切り替わります。料理レシピみたいな低リスクな作業中は Auto、本番投稿の段階では default に戻して目視確認、という使い分けが現実的です。

つまり Auto Mode は何をしてくれるのか

  • やってくれる: 作業フォルダ内のファイル編集、依存ライブラリのインストール(lock ファイル記載のもの)、書き換えを伴わない HTTP 接続、自分が作ったブランチへの push。これらを確認なしで一気に実行する
  • やってくれない: 本番デプロイ、外部サーバーへの機密データ送信、main ブランチへの直 push、force push、セッション開始前から存在したファイルの一括削除、IAM 権限の付与。これらは見張り役が止めて確認を求める
  • 意味が薄い場面: 1コマンド叩いて結果を眺めるだけの軽い調べもの、すでに --dangerously-skip-permissions で動かしてる隔離環境。後者は見張り役が動かないモードなので、そもそも役割が違う

使いどころ3シナリオ(具体題材で再現)

シナリオ1: 副業で料理ブログを始めて、毎週1本書かせるとき

recipes フォルダの中で記事ファイルを作って、参考画像を images/ に保存して、目次を更新する、までを Claude に一気にやらせたい場面。default モードだとファイル作成のたびに Enter を押す手間が発生して、執筆のリズムが切れます。Auto Mode に切り替えておくと、依頼を投げた後は別タブで AdSense の管理画面を見ていられます。本番公開だけは確認が走るので「気がついたら勝手に下書き状態でアップされていた」みたいな事故も起きにくい。

シナリオ2: 既存の OSS プロジェクトを GitHub から持ってきて、ローカルで遊ぶとき

GitHub から面白そうなプロジェクトを git clone で自分のPCにコピーしてきて、依存をインストールして、サンプルを動かして挙動を見る、というローカル探検の場面。lock ファイル記載の依存インストールは Auto Mode でも自動許可される範囲なので、npm installpip install -r requirements.txt が確認なしで通ります。コードを読みながら気になる箇所を Claude に書き換えさせる、までもスムーズ。リモートに push しない限り危険ゾーンには入らないので、Auto Mode との相性が一番いい場面です。

シナリオ3: 自分で作った家計簿アプリを、機能追加で育てている時

個人開発で作っている家計簿アプリに「カテゴリ別の月次サマリー機能」を追加させたい。コードを書く・テスト用のサンプルデータを生成する・npm test でテストを回す・通ったら変更を保存して履歴に残す、までを Claude に一括で任せる場面。push 先が自分が作ったブランチなら見張り役は通します。main 直 push をやろうとすると止まるので、ブランチ運用だけ気をつけておけば事故りにくい。

初心者が踏みやすい落とし穴

  • Pro プランでは絶対に出てこない。Shift+Tab でいくら循環させても auto は出ません。プラン要件を満たさないアカウントには「機能としてそもそも存在しない」扱いになる
  • 「auto mode cannot determine the safety」というエラーが出ても焦らない。これは見張り役モデルが一時的に応答できなかった時のメッセージで、プランや設定の問題ではなく一過性の障害。少し待つか、その操作だけ手動で許可すれば進める
  • 連続3回ブロックされると auto が一時停止して、1回だけ手動確認が入る。その確認を承認すると auto が再開される仕組みです(通算20回ブロックも同じ動き)。「いつの間にか外れて戻らない」ではなく「止まるたびに1回手動を挟んで続行できる」設計なので、止まったと気づいたら承認するだけで再開します。なお連続ブロックカウンタは、自動・手動を問わず1つでも許可されたアクションが通れば0に戻る挙動です。手動確認を待たずとも、途中で自動許可された安全な操作が1個通った時点でリセットされます。一方、通算カウンタはセッション中ずっと積み上がり続け、20回ブロックでフォールバックが発動した時にだけ自分のリセットがかかる、という別建ての挙動になっています
  • 会話の中で「これはやらないで」と言うと、それも見張り役のブロック信号になる。「main には push しないで」と書くと、その後 Claude が main に push しようとしても止まる仕組み。ただし会話履歴が圧縮されてその発言が消えると、そのストッパーも消える。確実に止めたい操作は settings.json の deny ルールに書いた方が安全
  • bypassPermissions と混同しない--dangerously-skip-permissions で起動する bypassPermissions は、確認も見張り役もゼロで全部実行する別モード。Auto Mode は「確認は省くけど見張り役が裏で守る」モード。コンテナや VM みたいな完全隔離環境じゃない限り、Auto Mode の方が安全
  • Plan Mode から Auto Mode に直接遷移できる。Plan Mode で計画を立て切ったあと、最後の確認画面で「approve and start in auto mode」を選べば、計画通りに Auto Mode で実装まで一気に走らせられる。これが Plan + Auto の王道コンボ
  • protected paths への書き込みだけは Auto Mode でも止まる.git .vscode .claude(commands・agents・skills フォルダだけは例外).bashrc .zshrc といった、設定ファイルや Git の内部ファイルは保護対象。Claude が誤って壊さないようにできてる仕組み

書き方

# CLI でセッション中に切り替える
Shift+Tab  # default → acceptEdits → plan → auto と循環。要件を満たすアカウントのみ auto が出る

# settings.json で起動時のデフォルトに固定する
{
  "permissions": {
    "defaultMode": "auto"
  }
}

やってみるとこうなる

入力

# 普段の作業フォルダで Claude Code を起動
$ cd cooking-blog
$ claude

# Shift+Tab を3回押して auto モードに切り替え
# ステータスバーが「auto mode is active」になったら依頼
「鯖の味噌煮の作り方」を 2000字で書いて recipes/saba-misoni.md に保存して

出力例

auto mode is active

● Write(recipes/saba-misoni.md)
  ⎿  Wrote 2143 bytes

● Bash(ls recipes/)
  ⎿  saba-misoni.md

# ファイル作成・確認用のコマンド実行が、確認プロンプトなしで一気に通る
# ただし「この記事を WordPress に投稿して」のような本番系操作を頼むと
# 見張り役モデルが止めて確認を求めてくる

このページに出てきた言葉

permission mode
Claude Codeが「ファイルを書き換える」「コマンドを叩く」のような操作をするとき、いちいち確認するか・自動でやるかを決めるモード設定。default / acceptEdits / plan / auto / dontAsk / bypassPermissions の6種類
チェック役モデル
Auto Modeで動いてる「もう1人のClaude」。本体のClaudeが打とうとしているコマンドを実行直前に評価して、危険そうなら止める役。公式 docs では classifier と呼ばれている
Shift+Tab
CLI上でpermission modeを順番に切り替えるキー操作。一度押すとacceptEdits、もう一度でplan、というふうに循環する
research preview
機能は使えるけど「まだ完成版ではないので不具合や仕様変更があり得ます」という位置づけの提供ステータス
protected paths
<code>.git</code> <code>.vscode</code> <code>.claude</code> <code>.bashrc</code> など、Auto Modeを含むほとんどのモードで書き込み時にチェックが入る特別なフォルダ・ファイル群。設定ファイルやGit内部を守るためのもの
deny ルール
「このコマンドは絶対に実行させない」と settings ファイルに書ける禁止リスト。Auto Modeの見張り役より優先される
bypassPermissions
確認も見張り役もゼロで全部実行する別モード。Auto Modeとは違って完全な無防備状態。コンテナやVMのような隔離環境専用

関連項目

公式ドキュメント

https://code.claude.com/docs/en/permission-modes

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