TikTok漫画用の画像を毎回手動で連番リネーム→リサイズしていた作業を、Claude Codeとの会話だけで自動化しました。
デスクトップのスイッチをONにすれば、ダウンロードした画像が自動で連番リネーム+軽量化(WebP変換)まで一発で完了します。
最初はリネームだけのつもりだったのですが、会話の中で「リサイズも一緒にできない?」と聞いたら、そのまま1つのツールに統合されました。
プログラミングの指示は一切していません。
この記事はPCの定型作業をAIで自動化したい非エンジニアの人向け(プログラミング知識ゼロでも読めます)。
TikTok漫画の制作フローで何が面倒だった?
私はTikTokに漫画スライド(複数枚の画像を順番にスワイプして読ませる投稿形式)を投稿しています。
画像の生成にはNanobanana2(Geminiベースの画像生成AI)を使っていて、1投稿あたり5〜6枚の画像を作ります。
制作フローはこうなっています。
→
ダウンロード
→
手動で連番リネーム
→
重い画像をリサイズ
→
Google Driveにアップ
→
スマホからTikTok投稿
TikTokの漫画スライド投稿はスマホからしかできません。
だからPC側でGoogle Driveに上げて、スマホ側でダウンロードして投稿する流れになります。
このときスライドの順番が重要で、ファイル名が連番になっていないとスマホ側で順番がバラバラになります。
面倒なポイントは2つありました。
1つ目はリネーム作業。
ダウンロードした画像はランダムな名前(例: `nanobanana_a8f3c.png`)で保存されるので、1.png、2.png...と手動で名前を変えていました。
5〜6枚を毎回右クリック→名前変更です。
2つ目は画像が重いこと。
Nanobanana2で生成した画像はサイズが大きく(1枚あたり3〜5MB)、そのままGoogle Driveに上げるとスマホでのダウンロードが遅くなります。
アップロード前に軽くする必要がありました。
毎回のリネーム作業
週5投稿で換算
番号ミスでの投稿やり直し
正直、1回あたりの作業は小さいです。
でも番号ミスでスライドの順番が狂って投稿し直し、ということが月に数回ありました。
5枚のスライドの3と4が入れ替わってるのに気づかず投稿して、コメントで指摘されたこともあります。
地味ですが確実にストレスでした。
Claude Codeにどう頼んだ?
Claude Code(Anthropic公式の、AIに直接PCの作業をやらせるためのアプリ)で別の作業をしているときに、ふと「これ自動化できないかな」と聞いてみました。
以下は実際のやりとりの抜粋です。
ステップ1:まず相談する
実際のやりとり(抜粋)
プロンプトを作ってもらってNanobanana2に貼り付けて画像を作ってダウンロードして名前を改名してるんだけど、この一連の流れの一部でも自動化できないかな
すぐできることとして、ダウンロード→連番リネームの自動化があります。
いくつか確認させてください。
ダウンロード先はどこですか?連番のフォーマットは?
普通に1, 2, 3, 4...みたいな感じでいい。
でも連番つけてほしくないときはどうしたらいい?
常時監視じゃなくて、こちらから「今やって」と手動で実行するスクリプト(PCに作業を順番に指示するための小さなプログラム)にすればいいです。
ON/OFFの機能も作れますよ。
ここまでで私が伝えたのは「こういう作業をしてる」「1,2,3でいい」「使わないときもある」の3つだけ。
Claude側が「じゃあON/OFF式にしましょう」と提案してくれました。
ステップ2:不満をそのまま言う
Claudeはまずターミナル(PCに文字でコマンドを打って操作する黒い画面)で動かすツールを作ってくれました。
でも正直面倒でした。
めんどいな。デスクトップにスイッチみたいの作れない?
ダブルクリックで切り替わるファイルをデスクトップに作ります。
ONのとき→OFFに、OFFのとき→ONに切り替わります。
「めんどいな」の5文字で、ターミナル操作→デスクトップのダブルクリックに変わりました。
技術的なことは何も指示していません。
「めんどい」という感想だけです。
ステップ3:バグを見つけて直してもらう
ここが一番面白かったところです。
Claudeはツールを作った後、自らテストを実行しました。
するとONにしかならない(OFFに切り替わらない)バグが見つかりました。
これオンにしかならないけど。
原因わかりました。
.batからWSL経由で起動すると、そのセッションが終了した瞬間にプロセスも死にます。
だからONにしても次の呼び出し時には動いていない。
WSLに依存せず、Windows側で完結する方式に作り直します。
私はこの説明の意味を正確には理解していません。
WSLとかバッチファイルとか、よく分からないのです。
ただ、重要なのはそこじゃありません。
バグの原因を特定して、別の方式に作り直す判断を、Claude側が全部やったということです。
私は「動かないんだけど」と言っただけ。
結果、最初のWSL(Windowsの中でLinuxを動かす仕組み)方式からWindows PowerShell(Windows標準の自動化ツール)で完結する方式に完全に書き直されました。
私が技術的な指示をしたことは最後まで一度もありません。
完成したツールはどう使う?
こうして、デスクトップに「Rename Switch」というファイルが置かれました。
ダブルクリックでON、もう一度ダブルクリックでOFF。
ONの間にダウンロードした画像は自動で1.png、2.png...とリネームされます。
これだけでもリネーム作業は消えました。ただ、ここで気づいたことがあります。
リサイズも一緒にできない?
リネームが自動化されると、次に面倒なのは画像の軽量化でした。
Nanobanana2で生成した画像はサイズが大きいです。
そのままGoogle Driveに上げるとスマホでのダウンロードが遅いし、通信量も食います。
リネームが自動化されたことで、残った手作業が余計に目立つようになりました。
「連番つけてくれるなら、ついでに軽くもしてくれない?」と思ったので、そのまま聞いてみました。
実際のやりとり(抜粋)
これリネーム+リサイズにもできるよね?
できます。
ダウンロードした瞬間に連番リネーム→1200pxリサイズ→WebP変換まで全部自動で走るようにできます。
1200なわけじゃないんだけど、形を保ったまんまめちゃくちゃ軽くしてほしいんだよね。
画像が荒れないように
見た目を崩さずにファイルサイズを最小化ですね。
幅1200px上限+WebP変換(品質80)で統合します。
「形を保ったまま軽くして」という曖昧な要望に対して、Claude側が具体的な仕様(幅の上限、変換形式、品質設定)を判断してくれました。
私は「WebPにして」とも「品質80で」とも言っていません。
これで、さっきのリネームだけのツールがリネーム+リサイズの統合ツールに進化しました。
使い方は変わりません。
同じスイッチをダブルクリックするだけです。
最終的な使い方
- 「Rename Switch」をダブルクリック → 監視ウィンドウが開く(ON)
- 画像をダウンロードする → 自動で連番リネーム+リサイズ+WebP変換
- 作業が終わったらもう一度ダブルクリック、またはウィンドウの×を押す → OFF
ウィンドウが開いていればON、閉じていればOFF。見た目で状態が分かります。
細かい仕様もちゃんとしています。
- フォルダが空なら1から開始、画像があれば続きの番号から
- ダウンロード途中のファイルは無視(完了した画像だけ処理)
- 幅1200px超えなら縮小(縦横比はそのまま)
- WebP(軽量な画像形式)に変換して大幅にファイルサイズ削減
- 元のファイルは自動削除
- ウィンドウに変換結果(サイズ削減率)がリアルタイム表示
つまりフローはこう変わりました。
Before(手動)
右クリック → 名前変更 × 5〜6回
リサイズツールに手動でドラッグ
番号ミスで投稿やり直し
After(自動化後)
スイッチON → ダウンロードするだけ
連番+リサイズ+WebP変換まで全自動
番号ミスゼロ、画像も軽い
→
ダウンロード
→
自動で連番リネーム+リサイズ+WebP変換
→
Google Driveにアップ
→
スマホからTikTok投稿
最初に赤かった2つの工程が、1つの緑のステップに統合されました。
しかもダウンロードするだけで勝手に処理されるので、実質的に手を動かす工程がゼロになりました。
AIにツールを作ってもらうとき、何が効いた?
振り返ると、今回うまくいった理由は3つあります。
- 作業の手順をそのまま伝えた。「画像を生成して、ダウンロードして、連番リネームして、Google Driveに上げて...」と、今やっていることを全部言いました。どこを自動化するかはClaude側が判断してくれます。「リネームスクリプト作って」のような技術的な頼み方をする必要はありませんでした。
- 完成形を「体験」で伝えた。「デスクトップにスイッチみたいの作れない?」は技術仕様ではなく、私が使いたい体験の説明です。「ダブルクリックで切り替えたい」「コマンドは覚えたくない」。これだけでClaude側が最適な実装を選んでくれました。
- 不満は遠慮なく言った。「めんどいな」「オンにしかならないけど」。丁寧な説明より、率直なフィードバックのほうがAIの改善精度は高いです。理由を分析する必要もありません。「動かない」と言えば原因調査から修正まで向こうがやります。
逆に言うと、技術的なことは一言も言っていません。
PowerShellもWSLもバッチファイルも、全部Claude側の判断です。
私がやったのは「困ってること」と「こう使いたい」と「ここがダメ」を伝えただけ。
Claude Codeの限界と注意点は?
万能ではありません。
知っておくべきこと
有料。
Claude Codeを使うにはClaudeの有料プラン(Pro:月額20ドル〜 / Max:月額100ドル〜)が必要です。
無料プランでは使えません。
1回で完璧にはなりません。
今回もWSLバグがありました。
AIは試行錯誤します。
ただし、Claude側がバグを見つけて直してくれるので、待っていれば解決します。
複雑なツールほど会話が長くなります。
今回は15分程度で完成しましたが、もっと複雑な自動化なら数十分〜1時間かかることもあります。
作ったツールのメンテナンスは自力では難しい。
中身はプログラムなので、修正が必要になったら再びClaude Codeに頼むことになります。
それでも、月30分の手作業 + 番号ミスのストレスが、15分の会話で永久に消えたのは事実です。
私にとっては十分すぎるリターンでした。
Claude Codeを使い始めるには?
始め方(3ステップ)
- claude.ai でアカウント作成 → 有料プラン(Pro:月額20ドル〜)に加入
- Claude Codeのデスクトップアプリをダウンロード(Mac / Windows対応)
- 起動して、やりたいことを日本語で伝える
初回は「こういう作業を自動化したいんだけど」から始めるのがおすすめです。
Claude側から必要な情報を聞いてくるので、質問に答えていくだけでツールが出来上がります。
このページに出てきた言葉
- Claude Code
- Anthropic公式の、AIに直接PCの作業(ファイル操作・スクリプト作成・実行)をやらせるためのデスクトップアプリ。
- スクリプト
- PCに作業を順番に指示する、小さなプログラム。一度作れば何度でも自動で実行できます。
- ターミナル
- PCに文字でコマンドを打って操作する黒い画面。普段はマウスでやることを文字で指示するイメージ。
- WSL
- Windows上でLinux(別のOS)を動かす仕組み。技術系の作業でよく使われるが、初心者は意識しなくてOK。
- PowerShell
- Windowsに最初から入っている自動化ツール。ファイル整理や定期処理を文字で指示できます。
- バッチファイル
- Windowsで複数のコマンドを一気に実行するためのファイル(拡張子.bat)。ダブルクリックで動きます。
- WebP
- Googleが開発した画像形式。JPEGより軽くPNGより綺麗で、ファイルサイズを大幅に削減できます。
- Nanobanana2
- Googleの画像生成AI(Geminiベース)。高品質な画像を素早く生成できることで知られます。
- API
- 外部のサービスをプログラムから利用するための窓口。Claude APIなら使った分だけ課金される従量課金制。
よくある質問
※この記事の内容は執筆時点のものです。AIは進化が速い分野のため、最新の仕様は公式サイトでご確認ください。