/remote-env(リモートエンブ)

スラッシュコマンド
/remote-env
リモートエンブ
Claude Code on the web(ブラウザで動くクラウド版のClaude Code)で、--remote 起動時にどの作業環境(仕事用・趣味用などWeb側で作ってある設定一式)が初期値として使われるかを、ターミナルから切り替えるためのスラッシュコマンド。やれるのは「既にある環境からの選択」だけで、新規追加・編集・片付けは一切できない

Claude Code on the webを使い始めて、複数のクラウド作業環境(個人用とお仕事用など)を切り替えたい人向け

Claude Code on the web で --remote によるクラウドセッションを複数の環境(例: 平日のお仕事用と週末の個人ブログ用)で使い分けていて、ブラウザを開かずターミナルから一発でデフォルト環境を切り替えたい場面で叩く。環境を1つしか持っていない時は、現在どの環境がデフォルトになっているかを確認するためにも使える

/remote-env は、Claude Code on the web ですでに作ってあるクラウド作業環境のうち、どれを --remote の初期値にするかをターミナルから切り替えるためのスラッシュコマンドです。クラウド版を仕事用と個人用で使い分けている時、毎回Webサイトを開いて選び直すのが面倒で、ターミナル1コマンドで済ませたいとき用。

ただし、できるのは「すでに作ってある環境のどれを初期値にするか」だけ。新しい環境を作る・既存環境の中身を書き換える・もう使わない環境を片付ける、この3つはコマンドでは一切できない。それらはclaude.ai/codeのWeb画面側からやる仕組みになっています。

噛み砕くと

会議室のホワイトボードに「今日のデフォルト席はこっち」と張り紙を貼り替える操作、みたいなものです。席そのもの(環境)はWeb側で用意してあって、その中から「次に --remote で部屋を借りる時はどの席に座る?」を選び直しているだけ。机を新調したり配置を変えたりはできません。

だから、Web側でまだ環境を1つも作っていない状態でこのコマンドを打っても、選択肢が出てこない。1つしかない場合は「今この環境が使われてるよ」という表示だけで終わります。

大事な前提:Web側で環境を作ってからじゃないと意味がない

/remote-env は「すでにあるものから選ぶ」専用です。まだクラウド版を一度も触っていない・環境を1つも作っていない人がいきなりターミナルで叩いても、選ぶ対象が無いので役に立たない。順番としては、まずclaude.ai/codeにブラウザで入って環境を1個か2個作る、その後にターミナルに戻って /remote-env でデフォルトを指定する、という流れになります。

「個人ブログ用」と「お仕事用」を使い分けたい時の手順

たとえば私が、平日は会社のプロジェクトをクラウド側で動かしていて、週末は趣味の魚紹介ブログのプロジェクトも触りたい、というケース。Web側に2つの環境を用意して、デフォルトを切り替えてみます。

ステップ1: claude.ai/code を開いて環境を2つ作る

まずブラウザでclaude.ai/codeを開きます。画面のどこかにある「現在使用中の環境名」をクリックすると、環境のセレクタが出てくる。そこから「Add environment」を選んで、1つ目を「お仕事用」として作ります。

環境の設定画面では、起動時に持たせる設定値を以下のような形で並べて書きます。引用符("や')で囲まずに、1行に1つの設定値。

NODE_ENV=production
LOG_LEVEL=info
DATABASE_URL=postgres://internal.example.com:5432/work_db

同じ要領で2つ目「個人ブログ用」も作ります。こっちは設定値の中身を変えるだけ。

ステップ2: ターミナルで現状を確認する

環境が2つ揃ったら、ターミナルに戻ってClaude Codeを起動し、その中で /remote-env を打ちます。

/remote-env

現在のデフォルト環境名と、Web側にある環境のリストが出てきます。ここで重要なのは、リストに新しいのを足したり、既存の中身を編集したりは「できない」こと。表示と選択だけです。

ステップ3: 個人ブログ用に切り替える

リストから「個人ブログ用」を選びます。これで次に claude --remote "魚図鑑のSEO見直して" みたいに叩いた時、自動的に個人ブログ用の環境(趣味用の設定値が入った状態)でクラウドセッションが始まる。

ここで初心者がやりがちな勘違いがあって、「個人ブログ用がリストに無い、コマンドから新しく作れないかな」と思ってもダメ。/remote-env は選ぶだけのコマンドなので、新規追加は必ずWeb画面に戻ります。

ステップ4: お仕事用に戻したい時

月曜の朝、また会社のプロジェクト作業に戻る時。同じく /remote-env を叩いて、リストから「お仕事用」を選び直す。ターミナルから一瞬で切り替わります。

ステップ5: 環境を1つしか持っていない時の挙動

もし環境を1個しか作っていなかったら、/remote-env を打っても選択メニューは出てきません。代わりに「今このコマンドで使われてるのはこの環境」という現在の設定が表示されるだけ。公式docsの記述だと「If you have a single environment, this command shows your current configuration」、つまり現状確認用になります。切り替え対象が無いので当然です。

ステップ6: 環境を作り直したくなったら

個人ブログ用環境の DATABASE_URL を間違えていた、起動時に走らせるセットアップ用スクリプトを書き換えたい、という時。これも /remote-env ではできない。claude.ai/codeに戻って、対象環境にカーソルを合わせて出てくる設定アイコンから「Edit an environment」、ここから中身を書き換える流れになります。

つまり /remote-env は何をしてくれるのか

  • やってくれる: 次に --remote でクラウドセッションを起動した時に使われる、デフォルト環境の切り替え。環境を1つしか持っていない場合は現在の設定の表示
  • やってくれない: 新しい環境の追加、既存環境の中身の書き換え、もう使わない環境の片付け。具体的には起動時設定値、セットアップ用スクリプト、ネット接続レベルなどが書き換え対象だが、これらは全部claude.ai/codeのWeb画面側からの操作になる
  • 意味が薄い場面: そもそもクラウド版を使っていない人、まだ環境を1つも作っていない人、ずっと1つの環境しか使わない予定の人

使いどころ3シナリオ(具体題材で再現)

シナリオ1: 副業の個人ブログと会社プロジェクトを切り替える

平日は会社のSaaS開発プロジェクトをクラウド側で並列に走らせている。週末になると、趣味で運営している魚図鑑ブログのプロジェクトを触りたくなる。両者は使うNode.jsのバージョンも違うし、必要なAPI接続先も違うので、お仕事用の起動時設定値がそのまま流れ込むと事故ります。

そこで金曜の夜、ターミナルで /remote-env を叩いて「個人ブログ用」に切り替えておく。月曜の朝にまた「お仕事用」に戻す。これだけで、claude --remote "..." を叩く時にいちいち環境を意識しなくて済みます。

シナリオ2: クライアント案件ごとに別環境を持ちたいフリーランス

クライアントAの案件は社内Slackのwebhook URLを起動時設定値に持っていて、クライアントBの案件は別の監視ツールのトークンを持っている。両者を混ぜると秘密情報が事故るので、環境を完全に分けたい。

このとき、クライアントごとに環境をWeb側で作っておいて、案件を切り替えるたびに /remote-env で初期値を更新する運用が刺さります。Web画面を毎回開いてポチポチ選び直すより、ターミナルから1コマンドで済むのが楽。

シナリオ3: 「今どの環境がデフォルトだっけ?」を確認したい時

環境を3つも4つも持つようになると、自分でも今のデフォルトを忘れます。そのまま --remote で新セッションを開始すると、思っていたのと違う環境で立ち上がって時間を溶かす。

ターミナルで /remote-env を叩けば、選択メニューと一緒に「今これが選ばれている」が表示される。確認だけで使えるので、迷ったらまずこれ、という使い方もアリです。1個しか持っていない場合は表示のみで終わるので、現状確認専用コマンドとしても機能します。

初心者が踏みやすい落とし穴

  • 新規環境はこのコマンドから作れない。「環境設定の編集画面が開くだろう」と思って /remote-env を叩くと、選択メニューしか出てこなくて戸惑う。追加・編集・片付けは全部claude.ai/codeのWeb画面側から。これは公式docsにもverbatimで「/remote-env only selects the default; add, edit, and archive environments from the web interface」と書いてある
  • 環境が1つだけだと選択メニューは出ない。表示だけで終わるのは仕様で、不具合ではない。切り替え対象がそもそも無いから、というだけ
  • /remote-control と名前が似てるが別物/remote-env はクラウド側で動くWebセッションのデフォルト環境選び、/remote-control は手元で動いている既存ローカルセッションをclaude.ai側から遠隔操作可能にする仕組み。--remote--remote-control も別物で、前者は新規Webセッション起動、後者はローカルCLIセッションをWebから監視できるようにするもの。混同して打つと意図と全然違う挙動になる
  • 環境設定の中身は .env 形式、引用符で囲まない。Web画面で起動時設定値を編集する時、つい「"production"」みたいにダブルクオートで囲みたくなるが、公式仕様だと引用符はそのまま値の一部として保存される。NODE_ENV=production のように素のまま書く
  • クラウド版そのものが利用権限の対象。Claude Code on the webはPro/Max/Team、または有償シート持ちのEnterpriseユーザーのリサーチプレビュー機能で、無料プランや一般のClaude.aiアカウントでは使えない。/remote-env も当然使えない。Zero Data Retentionを有効にした組織でも使用不可
  • クラウド側にはローカルの設定がそのままは持ち込まれない。自分のマシンの ~/.claude/CLAUDE.md や、claude mcp add で足したMCPサーバーはクラウド側に存在しない。プロジェクト側の .claude/settings.json.mcp.json に保存した変更だけが反映される。「ローカルで動いていたのにクラウド側で動かない」の大半はこれが原因
  • SSO的なブラウザ認証はクラウドセッションでは動かない。AWS SSOのようなブラウザログインが必要な認証はクラウド側VMでは完結できない。秘密情報は起動時設定値として持たせる形になるが、その環境を編集できる人なら誰でも見えてしまうので、扱う情報の機密度には注意

書き方

/remote-env

やってみるとこうなる

入力

/remote-env

出力例

Current default environment: お仕事用

Select a new default:
  1. お仕事用 (current)
  2. 個人ブログ用
  3. クライアントA案件用

(環境を1つしか持っていない場合は選択メニューは出ず、現在の設定の表示だけで終わる)

このページに出てきた言葉

Claude Code on the web
Anthropicが管理するクラウドのパソコン上でClaude Codeを動かす仕組み。ブラウザでclaude.ai/codeを開いて使う
--remote
<code>claude</code>起動時につける追加スイッチの1つ。これをつけて起動すると、手元ではなくクラウド側で新規セッションが始まる
環境 / environment
クラウド側の作業マシンに持たせる、起動時設定値・ネット接続レベル・セットアップ用スクリプトを1セットにまとめたもの。Web画面側からのみ作成・編集できる
セッション
Claude Codeとの会話1回分。クラウド版はブラウザを閉じても止まらず、Anthropic側のマシンで動き続ける
セットアップ用スクリプト
クラウド側のマシンが起動するたびに自動で走るBashの命令書。Claude Codeが動き出す前の下準備を書く。Ubuntu 24.04のroot権限で実行される
リサーチプレビュー
正式リリース前の試験提供。Claude Code on the webはPro/Max/Team、有償シート持ちのEnterprise向けにこの形で提供されている

関連項目

公式ドキュメント

https://code.claude.com/docs/en/claude-code-on-the-web#configure-your-environment

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