会社のAWSアカウント経由でClaude Codeを使う人向け
勤め先のAWS請求でClaude Codeを使う初日に、ログイン画面(3rd-party platform → Amazon Bedrock)から設定を組むとき。または一度サインインした後で、認証・サーバーの地域・使うモデルの固定を変えたくなったときに、CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK=1 が入った状態で /setup-bedrock を叩いてウィザードを開き直す
会社のAWSアカウント経由でClaude Codeを動かすとき、認証のやり方・どこのサーバーを使うか・どのモデルを使うかを、対話形式の設定ウィザード(質問に答える案内画面)でまとめて決め直すコマンドです。Anthropicに個人で月額を払うのではなく、勤め先のAWSの請求でClaude Codeを使う人向けの入り口になります。
会社の経理がAWSにまとまっていると、Claude Codeの料金もそこに乗せたい。/setup-bedrockはその橋渡しをClaude Code側で面倒みてくれる係です。
噛み砕くと
新しい職場の初日に、総務の人が「社員証はこれ、入れる部屋はここ、使う机はこの席」と1つずつ案内してくれる感じです。/setup-bedrockを叩くと、Claude Codeが「AWSにはどうやってログインする?」「サーバーはどの地域のを使う?」「Claudeのどのモデルを固定する?」と順番に聞いてきます。
自分で設定の文字列を手で並べる必要はありません。質問に答えるだけで、Claude Codeが答えを設定ファイルに書き込んでくれます。
地味だけど、ここが一番つまずく場所です。
大事な前提:このコマンドは「最初の1回だけAWS側で準備」が要る
ここを読み飛ばすと一番ハマります。/setup-bedrockが面倒をみてくれるのはClaude Code側の設定だけです。AWS側の準備は別途、AWSの管理画面で1回やっておく必要があります。
具体的には、Amazon Bedrockの管理画面でモデル一覧(Model catalog)からAnthropicのモデルを選び、用途を書く申請フォーム(use case form)を出します。公式によれば「提出すれば即時で利用が許可される」ので、待ち時間はありません。これはAWSアカウントごとに1回だけです。
あわせて、Claudeのモデルを呼ぶための権限(IAM権限)も要ります。ここは会社のAWS管理者にお願いする場面が多いはずです。
「料理ブログ」を例に、実際の手順を見る
会社のAWSアカウント経由でClaude Codeを使い、料理ブログのサイトを作っていく流れで追ってみます。前提として、会社の管理者がBedrockの用途フォーム提出とIAM権限の付与を済ませている状態とします。
ステップ1: まず CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK=1 が入っているか確認する
このコマンドは、設定値 CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK=1 が入っているときだけ、コマンド一覧に顔を出します。入っていないと「/setup-bedrockなんて無いよ」状態になります。
ターミナル(文字でコマンドを打つ黒い画面)で次の1行を打って、中身を確認します。
$ echo $CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK
1が返ってくれば準備OK、空っぽで何も返ってこなければBedrockモードがまだオフです。
ステップ2: 初めてなら、ログイン画面から入る
まだ一度もBedrockでサインインしていない場合、コマンド一覧に/setup-bedrockが出ていなくても大丈夫です。公式の案内どおり、claudeを起動してログイン画面から同じウィザードに入れます。
$ claude
ログインの選択肢で 3rd-party platform(他社プラットフォーム)を選び、続けて Amazon Bedrock を選びます。これでウィザードが立ち上がります。
ステップ3: AWSへのログイン方法を4つから選ぶ
ウィザードは最初に「AWSにどうやってログインする?」と聞いてきます。公式によれば選択肢は4つです。
~/.awsから見つかったAWSプロファイル- Bedrockのキー(Bedrock API key)
- アクセスキー+シークレット
- すでにパソコン側に入っている認証情報
会社支給のPCでaws configure済みなら、たいてい1つ目のプロファイルが自動で見つかります。ここで初心者がやりがちな勘違いがあって、「4択ぜんぶ用意しないといけない」と思って手が止まる人がいます。実際は自分の環境に合う1つを選ぶだけです。
ステップ4: あとは確認に沿って地域とモデルを決めれば、保存されて完了
公式によれば、ウィザードはこのあと一続きの流れで、あなたのリージョン(AWSのサーバーの設置地域)を拾い、そのアカウントで呼べるClaudeモデルを確認して、固定(pin)させます。モデルを固定するとき、1M文脈(約100万トークン分の広い机)の選択肢も出ます。レシピ記事を何十本もまとめて読ませたいなら、ここで広い方を選んでおくと後がラクです。
固定しておくと、ある日いきなり別のモデルに切り替わって挙動が変わる、という事故を防げます。
答え終わると、選んだ認証・地域・モデルの固定が、ユーザー設定ファイルの env 欄に自動で保存されます。公式の言葉では「自分で設定値をexportする必要はない」状態です。あとは普通に料理ブログのコードをClaude Codeに書かせるだけ。料金は会社のAWS請求に乗ります。
つまり /setup-bedrock は何をしてくれるのか
- やってくれる: AWSへのログイン方法・使うサーバーの地域・固定するモデルを、質問に答える形でまとめて決めて、設定ファイルに書き込んでくれる
- やってくれない: AWS側の準備。具体的には用途フォームの提出、IAM権限の付与、Bedrockでのモデル有効化で、これは別途AWSの管理画面で1回やる
- 意味が薄い場面: 個人でAnthropicに月額を払って使っている人。その場合はBedrockを経由しないので、このコマンド自体が出てきません
使いどころ3シナリオ(具体題材で再現)
シナリオ1: 会社のAWSで料理ブログ開発を始める初日
勤め先がAWSに課金をまとめていて、Claude Codeも会社の請求で使いたい。管理者がBedrock側の用途フォーム提出とIAM権限を済ませてくれたら、自分の番です。claudeを起動してログイン画面から3rd-party platform → Amazon Bedrockと進み、ウィザードでプロファイルと地域とモデルを決めれば、その日のうちに料理ブログのコードを書かせ始められます。
シナリオ2: レシピ記事を大量に読ませたくて1M文脈に切り替えるとき
料理ブログが育ってきて、過去のレシピ記事100本をまとめてClaudeに読ませて「重複しているレシピを洗い出して」とやりたくなった。サインイン済みなら/setup-bedrockをもう一度叩いてウィザードを開き直し、モデルを固定するときに出る1M文脈の選択肢を選びます。初回専用のコマンドではなく、後からいつでも開き直せるのがポイントです。
シナリオ3: 出張先で使うサーバーの地域を変えたいとき
普段は東京リージョンで使っているけれど、別案件で米国側のリージョンに用意されたモデルを使う必要が出てきた。/setup-bedrockを叩いてウィザードを開き、認証・地域・モデル固定を選び直せば切り替わります。手で設定値を書き換えてどこかをタイプミスする、という事故を避けられます。
初心者が踏みやすい落とし穴
- コマンド一覧に出てこなくて焦る。
CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK=1が入っていないと表示されません。初回はログイン画面から同じウィザードに入れます。ログインの選択肢で 3rd-party platform を選び、続けて Amazon Bedrock を選ぶだけです。 - AWS側の準備までやってくれると思い込む。用途フォームの提出・IAM権限・モデルの有効化はAWSの管理画面で1回やる必要があります。
/setup-bedrockが見るのはClaude Code側だけです。 - 用途フォームの提出を「審査待ち」だと勘違いする。公式は「提出すれば即時で許可される」と書いています。承認メールを待ち続ける必要はありません。
- 設定値を自分でずっと管理しないといけないと思う。ウィザードがユーザー設定ファイルの
env欄に保存するので、自分で毎回設定し直す作業は不要です。 - 初回専用コマンドだと思って二度と使わない。サインイン後も、認証・地域・モデル固定を変えたいときにいつでも叩けます。
- ログイン方法の4択を全部そろえようとして止まる。自分の環境に合う1つを選ぶだけで進みます。
- 個人サブスクのつもりで探す。Anthropicに直接月額を払う使い方ではBedrockを経由しないので、このコマンドは出てきません。Google Vertex AI版の
/setup-vertexも同じ作りで、こちらはCLAUDE_CODE_USE_VERTEX=1のときに出ます。
書き方
/setup-bedrock
やってみるとこうなる
入力
/setup-bedrock
出力例
認証ウィザードが起動し、「AWSへのログイン方法(~/.awsから検出したプロファイル/Bedrockのキー/アクセスキー+シークレット/環境にある認証情報の4択)」「使うサーバーの地域」「固定するモデル(1M文脈の選択肢を含む)」を順番に質問。答えると結果がユーザー設定ファイルの env 欄に保存され、自分で設定値を書き並べる作業は不要になる
このページに出てきた言葉
- Amazon Bedrock
- AWSが提供する、複数社のAIモデルをAWS経由で呼び出せるサービス。Claudeもこの中から使える
- CLAUDE_CODE_USE_BEDROCK=1
- Bedrockモードをオンにする設定値。これが入っているときだけ <code>/setup-bedrock</code> がコマンド一覧に出る
- IAM
- AWSで「誰が何をしてよいか」を決める権限のしくみ。Claudeを呼ぶには「Bedrockのモデルを呼んでよい」許可が要る
- use case form
- Bedrockの管理画面で用途を申告する申請フォーム。Anthropicのモデルは初回利用前に提出が必要で、提出すれば即時に許可される
- リージョン
- AWSのサーバーが置かれている地域(東京、米バージニア等)。どこを使うかで使えるモデルや速度が変わる
- モデルの固定(pin)
- 使うClaudeモデルを「これ」と指名して固定すること。勝手に別バージョンへ切り替わるのを防ぐ。固定時に1M文脈の選択肢も出る
関連項目
公式ドキュメント
https://code.claude.com/docs/en/amazon-bedrock#sign-in-with-bedrock