毎日同じ作業をClaudeに手で頼んでいる人向け
毎朝のコードレビュー、依存パッケージの更新確認、その日のニュースまとめのように「毎日・毎週同じことをClaudeに手で頼んでいる」とき。DesktopアプリのRoutinesページで時刻と頻度を決めて自動化したい場面で使う
Claude Codeの定期実行は、決めた時刻と頻度で「新しい会話」を自動で立ち上げる仕組みです。毎朝のコードレビュー、依存パッケージの更新チェック、予定やメールを拾った朝のまとめ。こういう「毎日同じことをClaudeに頼んでる」作業を、自分で打ち込まずに勝手に走らせるためのものです。
場所はデスクトップアプリの中。ターミナル版(黒い画面のClaude Code)には無い、Desktopアプリ専用の機能です。ここを取り違えると後でハマるので先に言っておきます。
噛み砕くと
たとえるなら、職場のデスクに置いた目覚まし時計付きの「やることメモ」です。朝9時になると時計が鳴って、メモに書いた指示をClaudeが代わりに実行し始める。そんなイメージです。
ただし、この目覚まし時計はあなたのパソコンの中で鳴ります。つまりパソコンが起きていて、アプリが開いていないと鳴りません。出社してデスクに座っていないと目覚ましの意味がない、というのと同じ理屈です。ここが一番の勘所です。
大事な前提:パソコンが起きていて、アプリが開いている時しか動かない
定期実行(ローカルタスク)はあなたのマシンの中で動きます。だから手元のファイルにそのまま触れる強みがある一方、アプリを閉じていたりパソコンが寝ていたりすると、その時間のタスクは発火しません。スリープ中に来た予定はスキップされます。
「パソコンを閉じてても動いてほしい」場合は、これではなくAnthropicのクラウドで動くリモート版(routine)の出番です。役割が別物なので混同しないのが大事です。
「料理ブログの毎朝レビュー」を例に、実際の手順を見る
cooking-blog という料理ブログのプロジェクトがあるとします。前日にいじったレシピ記事のコードを、毎朝9時にClaudeへ見直させる定期タスクを作ってみます。
ステップ1: Routinesページを開く
Desktopアプリの左側のメニューから「Routines」を選びます。ここが定期実行の管理画面です。続けて「New routine」を押し、出てきた選択肢から「Local」を選びます。これで自分のパソコンの中で走るタスクを作る画面に入ります。
ステップ2: 名前と中身を埋める
Name(名前)に「cooking-blog-morning-review」のように入れます。この名前は小文字とハイフンの形に変換されて、そのままディスク上のフォルダ名になります。ほかのタスクと同じ名前は付けられません。
Description(説明)は一覧に出る一言メモ。Instructions(指示文)には、いつもチャット欄に打つのと同じ言葉で「毎朝、前日に変更したレシピ記事のコードをレビューして、気になった点をまとめて」と書きます。
ステップ3: 作業フォルダを選ぶ
指示文の下で、対象のフォルダ(cooking-blog)を指定します。フォルダの指定は必須で、これを選ばないと保存できません。そのフォルダをまだ信頼設定していなければ、保存前に「このフォルダを信頼しますか」と確認が出るので許可します。
ステップ4: スケジュールを「Daily」にする
Schedule(予定)から「Daily」を選ぶと時刻の選択が出ます。初期値は朝9:00。今回はそのままでいきます。ほかにManual(手動だけ)、Hourly(毎時)、Weekdays(平日のみ・土日はとばす)、Weekly(毎週・曜日指定)が選べます。
ステップ5: いったん手で動かして、確認に答えておく
ここで初心者がやりがちな勘違いがあります。保存しただけで安心して放置すると、いざ朝9時に走った時、ファイルを書き換える許可が無くて途中で止まることがあります。
これを防ぐために、作った直後に詳細ページの「Run now」を押して一度走らせます。すると権限の確認が出るので、それぞれ「always allow(いつも許可)」を選びます。次回からはその作業を勝手に通すので、朝の自動実行が止まりません。
ステップ6: 完成。あとは朝を待つ
これで設定完了です。アプリが開いている限り、Desktopは毎分スケジュールを見張っていて、9時を過ぎたら新しい会話を自動で開きます。発火するとデスクトップ通知が出て、サイドバーの「Scheduled」のところに今朝のセッションが現れます。開けば、Claudeが何をレビューしたか全部読めます。
ちなみに9時ちょうどには走りません。サーバーの混雑をならすため、数分の遅れが必ず入ります。この遅れは毎回同じ幅なので、暴れることはないです。
つまり Desktopの定期実行 は何をしてくれるのか
- やってくれる: 決めた時刻に新しい会話を自動で立ち上げ、手元のファイルを読んでレビュー・編集・コマンド実行・変更の保存・修正案の提出まで、普通の会話と同じことを全部やる
- やってくれない: アプリを閉じている時、パソコンが寝ている時の自動実行。これはクラウドで動くリモート版(routine)の役割で、ここでは動かない
- 意味が薄い場面: 1回だけ思い出して頼めば済む単発の作業。それなら定期タスクを組むより、その場で頼んだ方が早いです
使いどころ3シナリオ(具体題材で再現)
シナリオ1: 料理ブログの毎朝レビュー
cooking-blog で前日に書いたレシピ記事のコードを、毎朝9時に点検させます。誤字、リンク切れ、画像の入れ忘れみたいな「自分では気づきにくいけど指摘されれば一発」のミスを、コーヒーを淹れてる間にClaudeが拾ってくれる。私はこういう「朝イチの一人レビュー会」をなくしたい人にこそ向くと思います。
シナリオ2: 家計簿アプリの依存パッケージ点検
家計簿アプリを個人開発していて、使っている外部部品が古びていないか週1で見ておきたい。Weeklyで日曜の朝に「依存パッケージの更新があるか確認して、危険なものがあれば一覧にして」と頼んでおく。毎週手で叩いていた確認作業が、丸ごと自動になります。
シナリオ3: 平日だけのニュースまとめ
仕事用に、平日の朝だけ業界ニュースの要約がほしい。Weekdaysを選べば土日はとばしてくれます。ここで効くのが指示文のひと工夫で、「今日が祝日っぽい話題ばかりなら、無理にまとめず一言だけ残して」みたいなガードを足しておくと、内容のズレを自分で抑えてくれます。
初心者が踏みやすい落とし穴
- アプリを閉じてても動くと思っている。これが最大の誤解です。ローカルタスクはアプリが開いてパソコンが起きている時だけ動く。閉じてても動かしたいならリモート版(routine)を使います。
- ターミナル版のClaude Codeにこの機能があると思っている。定期実行(ローカルタスク)はDesktopアプリの機能です。ターミナル版の「/loop」(会話中の繰り返し)や、クラウド用の「/schedule」とは別物です。
- 9時設定なら9時ちょうどに動くと思っている。サーバーの混雑をならすため数分の遅れが入ります。これは仕様で、毎回同じ幅なので心配は要りません。
- 寝てた分が後で全部走ると思っている。6日サボってもまとめて6回は走りません。復帰時に走るのは「直近の1回だけ」で、古い分は捨てられます。
- 時刻が大事な指示で時刻のガードを書いていない。9時設定でも、パソコンが昼まで寝ていれば昼に走ることがあります。「夕方以降なら本格レビューはやめて要約だけ」のように、指示文の中に時間の条件を書いておくと事故が減ります。
- 権限の確認を放置して途中で止まる。作った直後に「Run now」を押して、出てきた確認に「always allow」を選んでおく。これをサボると朝の自動実行が許可待ちで固まります。
- 作業中の変更の上でそのまま走るのを知らない。何もしないと、その時のフォルダの状態に対して走ります。変更を「ここまで保存」と区切る前の、作業中の変更も含まれます。実行ごとに作業を隔離したいなら、タスク作成時の worktree のスイッチをオンにします。
書き方
Desktopアプリ → サイドバーの「Routines」 → 「New routine」 → 「Local」を選び、Name・Description・Instructions・対象フォルダ・Schedule を埋めて保存。会話の中で「毎朝9時にデイリーコードレビューをセットして」と頼んで作ることもできる
やってみるとこうなる
入力
Instructions: 毎朝、前日に変更したレシピ記事のコードをレビューして、気になった点をまとめて / Schedule: Daily 9:00 AM / 対象フォルダ: cooking-blog
出力例
朝9時すぎ(数分の遅れあり)にデスクトップ通知が出て、サイドバーの「Scheduled」に新しいセッションが現れる。開くとClaudeが前日の変更を読んでレビュー結果をまとめている。ファイルの編集・コマンド実行・変更の保存・修正案の提出もそのままできる
このページに出てきた言葉
- ローカルタスク
- 自分のパソコンの中で動く定期実行。手元のファイルをそのまま読み書きできるが、アプリが開いてマシンが起きている間だけ動く
- リモートroutine
- Anthropicのクラウドで動く定期実行。パソコンが寝ていても・閉じていても動く。ローカルファイルには直接触れない
- Routines
- Desktopアプリのサイドバーにある、定期実行タスクの作成・管理ページ
- Run now
- 予定の時刻を待たず、今すぐ1回だけタスクを走らせるボタン
- セッション
- Claudeとの1回分のやり取りのまとまり。チャットの1スレッドにあたる
- catch-up(追い付き実行)
- スリープなどで逃したタスクを、復帰時に直近の1回分だけ走らせる仕組み。古い分は捨てる
- worktree
- 実行ごとに作業を隔離した別コピーで走らせるためのGitの仕組み。タスク作成時のスイッチでオンにする