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Claude Codeの入り口は2つあります。
黒い画面で動かすCLI版と、Claudeアプリの「Code」タブで動くアプリ版です。
中身のAIは同じで、コードを書くならCLI版、ブラウザや画面の操作まで任せるならアプリ版が向きます。
WSLの人はアプリ版と組み合わせて、CLAUDE.mdで記憶を橋渡しするのが最短ルートです。
この記事はClaude Codeを黒い画面で使っていて、アプリ版との違いが気になっている人向けです(インストール済みで、基本の操作が分かる前提)。
Claude CodeのCLI版とアプリ版は何が違う?
CLI版は、ターミナルでclaudeと打って起動する使い方です。
ターミナルは、黒い画面に文字のコマンドを打ち込む画面のことです。
WSLやMacに加えて、WindowsのPowerShellでもそのまま動きます。
アプリ版は、Claudeデスクトップアプリの中にある「Code」タブです。
今のアプリはChat・Cowork・Codeの3タブ構成です。
その1つがまるごとClaude Code。
対応OSはmacOSとWindowsで、Linux版もベータ提供が始まっています。
Windowsで使うにはGit for Windowsのインストールが必要です。
いちばん大事なのはここ。中身のエンジンは全く同じです。
公式ドキュメントも「Desktopは同じ基盤エンジンをGUIで動かしている」と説明しています。
同じPCで両方を同時に起動して、同じプロジェクトを触る使い方まで想定されています。
CLI版(ターミナル)
$ claude
- コード書き・自動化が主戦場
- スクリプト連携(--print / Agent SDK)
- Agent Teams(実験的機能)
アプリ版(Codeタブ)
Chat / Cowork / Code の3タブ
- 並列セッション・diffレビュー
- 内蔵ブラウザで自動検証
- Computer UseがWindowsでも動く
違うのは「手足」の部分です。片方にしかない機能を表にまとめます。
| 機能 | どっち専用 | ひとこと |
|---|---|---|
| Agent Teams | CLI版 | 複数のClaude Codeがチームを組んで並行作業する実験的機能 |
| --print / Agent SDK | CLI版 | スクリプトや定期実行への組み込み。アプリ版は対話専用 |
| クラウド経由の接続 | CLI版 | Amazon Bedrockなど。アプリ版は基本Anthropic直結 |
| 並列セッション | アプリ版 | セッションごとにworktreeで自動分離 |
| diffレビューとPR監視 | アプリ版 | 自動テストが落ちたら修正、通れば自動マージまで設定できる |
| 内蔵ブラウザ・ファイル添付 | アプリ版 | 画面を並べて動作確認まで完結 |
| Dispatch・スケジュール実行 | アプリ版 | スマホからタスクを送る、定期実行を画面で設定 |
| クラウド / SSHセッション | アプリ版 | PCを閉じても続く長時間タスク |
上下関係ではなく分業です。
Computer Useでは何ができる?CLI版でも使える?
Computer Useは、Claudeがパソコンの画面を見て、マウスとキーボードを操作する機能です。
動き方は単純です。
Computer Useの動き方(このループを繰り返す)
このループで、動画編集ソフトの操作やスマホアプリの動作確認まで任せられます。
2026年7月時点の対応状況はこうです。ここが古い記事と一番違うところ。
| 項目 | アプリ版 | CLI版 |
|---|---|---|
| 対応OS | macOS + Windows | macOSのみ |
| 有効化 | 設定画面のトグルをオン | /mcpで「computer-use」をオン |
| 必要バージョン | 最新のデスクトップアプリ | Claude Code v2.1.85以降 |
| プラン | Pro / Max | Pro / Max |
「Computer Useはアプリ版専用」という情報は、もう古いです。
macOSならCLI版でも動きます。
逆にWindowsのCLI版では動かず、アプリ版を使います。
TeamとEnterpriseプランでは使えません。
研究プレビューなので、条件は今後も動きます。
--printを使ったスクリプト実行でも動きません。
人が見ている対話中だけです。
安全装置もしっかり組まれています。
- アプリごとに「このセッションで許可するか」を毎回確認される
- ブラウザや証券アプリは「見るだけ」、ターミナルやIDEは「クリックだけ」に制限
- 作業中はEscキーでどこからでも即停止
- 手元のターミナル画面はスクリーンショットに映らない
Escで即止まる設計は安心材料です。
ブラウザ操作はどっちに任せる?Chrome連携と内蔵ブラウザの違いは?
ブラウザ仕事のやり方は2つあります。
Chrome連携と、アプリ版の内蔵ブラウザです。
Claude in Chromeは、ChromeとEdgeに入れる拡張機能です。
画面を「見る」のではなく、ページの中身(DOM)を直接読み書きします。
だからComputer Useより速くて正確です。
ログイン中の状態を共有するので、GmailやNotionもそのまま操作対象になります。
CLI版からはclaude --chromeで起動するか、途中で/chromeと打てばつながります。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| 対応ブラウザ | Chrome / Edge(Brave・Arcは未対応) |
| 拡張機能 | Claude in Chrome v1.0.36以上 |
| Claude Code | v2.0.73以上 |
| プラン | Pro / Max / Team / Enterprise(Anthropic直接契約) |
| 注意 | WSLからは使えない(公式ドキュメントに明記) |
ログインページやCAPTCHAに当たると、Claudeは手を止めて人間に交代を求めます。
おまけに、ブラウザ操作をGIF動画で残す録画機能つき。
内蔵ブラウザは、アプリ版に最初から入っている「まっさらなブラウザ」です。
ログイン情報も履歴も持たない、検証専用の画面です。
コードを直すたびに、devサーバーを立ち上げて動作チェックまで自動で走ります。
この自動検証(auto-verify)は標準でオン。
頼まなくても勝手に確認が回ります。
auto-verifyは正直ずるい便利さです。
私はこの機能だけでもアプリ版を開く価値があると思っています。
使い分けはこの2行で足ります。
- 開発中のアプリ検証、ログイン不要のサイト → 内蔵ブラウザ
- 「本人として」ログイン済みサイトを操作 → Chrome連携
そしてClaudeは、頼まれた仕事に対して「一番正確で速い道具」から順に試します。
Claudeが道具を選ぶ順番(公式の優先順位)
Computer Useが最後なのは、何でもやれるけれど一番遅いからです。
実際の仕事でどう組み合わせる?(実例1:クラウドソーシング)
クラウドワークスやランサーズで案件を受けて稼ぐ場面を例にします。
CLI版だけだと、ブラウザで行う作業は全部人間の手作業です。
特にWSLのCLI版はChrome連携が使えないので、コピペ役から逃げられません。
Before:CLI版だけ
- 案件探し=手動
- 案件のコピペ=手動
- 提案文作成=Claude
- フォーム貼り付け=手動
- 開発=Claude
- 納品アップロード=手動
After:アプリ版と分業
- 案件探し=Chrome連携
- 提案文作成=CLI版 or アプリ版
- フォーム入力=Chrome連携
- 開発=CLI版
- 動作確認=内蔵ブラウザが自動
- 人間=送信前の確認だけ
アプリ版を足した後の流れを、番号付きで並べます。
- 案件探し(Chrome連携):「Python案件で予算5万円以上を探して」で候補をリストアップ
- 提案文作成(どちらでも):CLAUDE.mdに書いた実績を参照させて下書き
- フォーム入力(Chrome連携):応募フォームへ提案文を流し込み。送信ボタンは人間が押す
- 開発(CLI版):受注後はターミナルに戻ってコードを書かせる
- 動作確認(内蔵ブラウザ):auto-verifyが編集のたびに検証
- 納品(Chrome連携):納品画面でのアップロードを代行。最終確認は人間
対外的に飛ぶ文章の無確認送信は事故のもとです。
役割の型はこうなります。
考える仕事と作る仕事はCLI版、画面をポチポチする作業はアプリ版。
人間は中身の確認と判断に回る。ここが「仕事が変わる」の正体です。
動画編集の作業ではどう分担する?(実例2)
もう1つ、動画編集のプロジェクトで考えます。
CLI版に向く仕事は、出力が「ファイル」になる作業です。
- 音声の文字起こしから字幕ファイル(SRT)を作る
- 大量の素材をルール通りにリネーム・フォルダ分けする
- 台本や構成案のドラフトを書く
アプリ版に向く仕事は、出力が「画面上の操作」になる作業です。
- 素材サイトの巡回とリストアップ(Chrome連携)
- DaVinci Resolveなど動画編集ソフトの画面操作(Computer Use)
- YouTubeへのアップロード作業(Chrome連携。公開ボタンだけ人間)
- 公開後のXやInstagramでの告知準備(Chrome連携)
迷ったら「成果物はファイルか、画面操作か」で切ると外しません。
WSLで使っている場合、アプリ版と記憶を共有するには?
ここがWSLユーザーの核心部分です。
前提として、Chrome連携はWSL未対応、Computer UseのCLI対応はmacOSだけ。
つまりWSLの中のClaude Codeは、今も画面とブラウザに触れません。
だからWindows側のアプリ版と分業する価値があります。
私もWSLのCLI版が主戦場なので、この分業に落ち着きました。
ただし壁が1つ。WSLとWindowsは「家が2軒」の状態です。
WSLとWindowsは「家が2軒」
WSLの家
/home/あなた/.claude/
CLI版の自動メモリはここ
Windowsの家
C:\Users\あなた\
アプリ版の設定はここ
プロジェクトフォルダの CLAUDE.md
/home/あなた/projects/my-project/CLAUDE.md(アプリ版からは \\wsl.localhost\... で開く)
Claude Codeの自動メモリ(MEMORY.md)や個人設定は、それぞれの家の中に保存されます。
WSLのCLI版が覚えたことを、Windowsのアプリ版は自動では見に行きません。
東京の家の日記は大阪の家では読めない。それと同じです。
解決策1:プロジェクトフォルダを「共有の部屋」にする。
アプリ版でフォルダを選ぶとき、次の形式でWSLの中を直接指定します。
\\wsl.localhost\Ubuntu\home\あなたの名前\projects\my-project
昔ながらの\\wsl$\...形式もまだ動きます。
ただ、今の正式な書き方は\\wsl.localhostです。
こうすると、プロジェクト内のCLAUDE.mdを両方が同じファイルとして読み書きします。
公式も「DesktopとCLIは設定とプロジェクトのCLAUDE.mdを共有する」と明言しています。
解決策2:「CLAUDE.mdに記録して」を口癖にする。
アプリ版で作業を終えたら「今日の作業と発見をCLAUDE.mdに追記して」と頼みます。
CLI版に戻れば、新しいセッションが自動でそれを読みます。
人間のチームの引き継ぎメモと同じ運用です。
解決策3:記録用テンプレを貼っておく。
# プロジェクト情報
- プロジェクト名:
- 目的:
# 作業ログ
## 最新の作業状態
- 最後に何をしたか:
- 次にやるべきこと:
- 未解決の問題:
## 過去の作業メモ
(日付ごとに追記)
解決策4:プロジェクトはWSL側に置く。
おすすめは/home/あなたの名前/projects/の下です。
Windows側の/mnt/c/...をWSLから触ると、読み書きが目に見えて遅くなります。
Microsoftも、ファイルシステムをまたぐアクセスの遅さを公式に案内済み。
おまけをもう1つ。
アプリ版チャットで使っているMCPをCLI版へ移すコマンドがあります。
claude mcp add-from-claude-desktop
公式にmacOSとWSLでの対応が明記されています。
地味に助かります。
結局どっちを使えばいい?使い分け早見表
| やりたいこと | 使うもの |
|---|---|
| コードを書く・テスト・ファイル自動生成 | CLI版 |
| 定期実行や自動処理への組み込み | CLI版(--print / Agent SDK) |
| ログイン済みサイトの操作・フォーム入力 | Chrome連携(WSLからは不可) |
| 開発中アプリの動作確認 | アプリ版の内蔵ブラウザ(auto-verify) |
| 動画編集ソフトなど画面の操作 | Computer Use(アプリ版はMac/Win、CLI版はMacのみ) |
| 複数タスクの並行作業 | アプリ版の並列セッション、またはAgent Teams |
| PCを閉じても続く長時間タスク・スマホから指示 | アプリ版(クラウドセッション・Dispatch) |
| WSLで開発しつつブラウザ操作も任せたい | CLI版+Windows側アプリ版。CLAUDE.mdで橋渡し |
片方だけでも十分に便利です。
ただ、両方を組み合わせたときの「人間は判断と確認だけ」という感覚は別物。
私もコード書きはCLI版、ブラウザ仕事はアプリ版と完全に分けています。
毎回手でやっているのに、Claudeに任せられる作業はどれか。
そこから1つ試すのが早いです。
FAQ
Q1. CLI版とアプリ版で設定や記憶は共有されますか?
プロジェクトのCLAUDE.md、MCP設定、settings.jsonの権限設定は共有されます。
会話履歴とセッションは別々に管理されます。
WSLとWindowsをまたぐ場合は、この記事の「家が2軒」問題への対策が必要です。
Q2. WindowsのCLI版でComputer Useは使えますか?
2026年7月時点では動きません。
CLI版のComputer UseはmacOS限定です。
Windowsで画面操作を任せたい場合は、アプリ版の設定からComputer Useをオンにします。
Q3. Chrome連携がWSLで動かないのはなぜですか?
公式ドキュメントがWSL未対応と明記しています。
回避策は2つあります。
1つはWindows側でアプリ版を使う方法。
もう1つはWindowsネイティブのCLI版からclaude --chromeでつなぐ方法です。
Q4. 料金はどのプランが必要ですか?
Claude Code自体はPro(月20ドル)以上か、API従量課金で使えます。
Maxは月100ドルと200ドルの2段階です。
Computer UseとDispatchはProかMax限定です。
TeamとEnterpriseでは使えません。
私はまず月20ドルのProで試して、上限に当たる頻度で上げるか決めれば十分だと思っています。
Q5. アプリ版だけで全部済みますか?
対話で完結する作業ならほぼ済みます。
ただしスクリプト連携(--print)やAgent SDK、Agent TeamsはCLI版だけです。
Amazon Bedrockなどクラウド経由の接続も同様です。
自動化を組みたくなった時点でCLI版が要ります。
このページに出てきた言葉
- CLI
- 文字のコマンドで操作する方式。Claude CodeのCLI版はターミナルで動く
- ターミナル
- 黒い画面で文字のコマンドを打ち込む画面。WindowsならPowerShell、Macならターミナルアプリ
- WSL
- Windowsの中でLinuxを動かす仕組み。CLI版Claude Codeの定番の動作環境
- Computer Use
- Claudeが画面を見てマウスとキーボードを操作する機能。研究プレビュー段階
- Claude in Chrome
- ChromeとEdge用の拡張機能。ページの中身を直接読み書きし、ログイン状態も共有する
- worktree
- Gitの機能。作業コピーを複数作って並行作業する。アプリ版の並列セッションが自動で使う
- MCP
- AIと外部ツールをつなぐ共通規格(Model Context Protocol)
- 自動メモリ(MEMORY.md)
- Claude Codeが学んだことを書き溜める内部ノート。WSLとWindowsでは別々に保存される
参考リンク
- Claude Code公式ドキュメント: Desktop application
- Claude Code公式ドキュメント: Computer use(CLI)
- Claude Code公式ドキュメント: Use Claude Code with Chrome
- Claude Code公式ドキュメント: Agent teams
- Claude 料金ページ
- Microsoft公式: WSLのファイルシステム間パフォーマンス
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