料理ブログをClaude Codeで作りたいけど「専門の係」を持たせる仕組みがピンと来ない初心者向け
料理ブログのレシピ校正・カテゴリ整理・公開前チェックみたいに「同じ役割を何度も頼む」「メイン会話に細かい作業ログを流したくない」が両方そろった時に叩く。係を作る画面が開き、Claude側が説明文1〜2行から係の中身(名前・呼び出し条件・指示文)を自動で組み立ててくれる
料理ブログをClaude Codeで作っていると、レシピ校正・カテゴリ整理・公開前チェックみたいな細かい仕事が増えます。それを毎回メインの会話で頼んでいると、会話履歴が校正ログでパンパンになる。肝心の「次に何の記事を書くか」の話に戻れなくなります。/agents はその対策で、専門の係(サブエージェント)を切り出して別の作業部屋で動かすためのスラッシュコマンドです。係ごとに使える道具・読み込むルール・モデルを変えられる。「校正係は書き換えない」「カテゴリ係はカテゴリ表だけ更新」みたいに役割を縛れます。
コマンドだけそのまま叩く(後ろに何も書き足さない)と、係を一覧・新規作成・編集できる画面が開きます。係の中身は .claude/agents/ という場所に置く Markdown ファイル1枚で決まる。料理ブログ題材で「レシピ校正係」「カテゴリ整理係」を作る手順を、画面の流れに沿って下で再現します。
この記事は料理ブログをClaude Codeで作りたいけど「専門の係」を持たせる仕組みがピンと来ない初心者向け。
噛み砕くと、これは「専門の派遣スタッフを雇う窓口」
料理ブログの編集部を想像してみてください。あなたが編集長で、横に「誤字脱字だけ見る人」「カテゴリ分けだけやる人」「公開前チェックだけやる人」がいる。編集長は原稿に集中できます。/agents はその「派遣窓口」を開くコマンド。誰を採用するか、その人に何の道具を持たせるか、どこまで権限を渡すか、を画面で決められる。
採用した係は、メインの編集会議室には入ってこない。別の小部屋で頼まれた仕事を黙々とやって、終わったら「結果だけ」を編集長に渡してくる。校正の途中経過(行ごとの照合ログ)はメインの会議室に持ち込まないので、編集長の机の上が散らからない。これが本体の会話履歴が膨らまない仕組みです。
コマンドだけそのまま叩くと、係を管理する画面が開く
チャット欄で /agents とだけ打って送ると、画面が「係の管理ボード」に切り替わります。タブが2つ。Running タブは今動いてる係の一覧、Library タブは登録済みの係の一覧と新規作成のボタン。料理ブログを始めたばかりなら自作の係はまだ0件。最初から入ってる「Explore」「Plan」「general-purpose」という3つの組み込み係だけが並んでます。
Library タブで「Create new agent」を選ぶと、係の保存場所を聞かれる。選択肢はProject(このプロジェクトだけ)とPersonal(自分のパソコン全体で使いまわし)。料理ブログのレシピ校正係なら Project が無難です。プロジェクトのフォルダの中の .claude/agents/ という隠しフォルダに、Markdown ファイルが1枚追加されるだけ。GitHubに上げれば、同じブログを手伝う友達も同じ係を使えます。
「Generate with Claude」を選ぶと、係の説明文を1〜2行打つだけで済みます。係の名前、呼び出し条件、指示文をClaude側がいい感じに組み立ててくれる。手書きする必要は基本なし。
料理ブログで「レシピ校正係」を作る5ステップ
架空の例ですが、画面の流れは公式ドキュメントの手順そのままです。料理ブログのフォルダ(仮に ~/projects/cooking-blog)でClaude Codeを起動した状態から始めます。
ステップ1: /agents を打つ
チャット欄に /agents とだけ入力して Enter。係の管理ボードに切り替わる。Library タブを選んで「Create new agent」を押します。
/agents
ステップ2: 保存場所を「Project」にする
料理ブログ専用の係なので、Project を選ぶ。これで係のファイルが ~/projects/cooking-blog/.claude/agents/ に保存される。GitHubに上げれば、同じブログを手伝う他の人にも同じ係が共有されます。
ステップ3: 「Generate with Claude」で説明文を入力
「Generate with Claude」を選んで、係の役割を1〜2行で入力します。
レシピ記事の誤字脱字を見つけて指摘する係。
材料の分量表記(g/ml/個)が揃っているかと、
栄養素の数字が常識の範囲か(カロリー1000kcal超のサラダ等)
もチェックする。書き換えはせず、指摘だけする。
送ると、Claudeが係の名前(例: recipe-proofreader)、係を呼び出す時の説明文、係への指示プロンプトを自動で組み立ててくれます。
ステップ4: 道具を「Read-only tools」だけに絞る
校正係は記事を書き換えてほしくない(誤字を見つけたら自分で確認して直したい)ので、ファイルを書き換える Edit と Write のチェックを外します。読むだけの Read、ファイル名検索の Glob、文字列検索の Grep だけ残す。これで「校正係が勝手にレシピを書き換えていた」事故が起きません。
ステップ5: モデルを選んで保存
校正の精度を優先するなら Sonnet、速度とコスト優先なら Haiku。レシピ校正は文字数も少ないので Haiku で充分なケースが多いです。色(係の識別ラベル色)を選んで Enter で保存。係はその場で使えるようになる。
使う時は、メインのチャットで「recipe-proofreader でこの記事を校正して」と頼むだけ。Claudeが係を呼び出して、別部屋で校正させて、指摘だけ返してきます。校正のための行ごとの読み込みログはメイン会話に流れてこない。これが係を切り出す一番大きい利点です。
料理ブログで使える3つの係シナリオ
シナリオ1: レシピ校正係(recipe-proofreader)
レシピ記事の誤字脱字、材料の単位ブレ、栄養素の違和感、調理時間と工程数のズレを指摘させる係。チェック観点はたとえばこんなところ。
- 「g」と「グラム」、「ml」と「ミリリットル」の表記揺れ
- 「カロリー1000kcalのサラダ」みたいな数字の異常
- 「調理時間30分」と書いてあるのに工程が15個ある食い違い
書き換え道具は持たせず、指摘だけにする。~/projects/cooking-blog/recipes/ 配下を recipe-proofreader でこのフォルダ全部見て と頼めば、メイン会話には1ファイルごとの読み込み履歴が流れず、最終的な指摘リストだけ返ってきます。
シナリオ2: カテゴリ整理係(category-curator)
記事が増えてきた時、「和食」「中華」「イタリアン」「お弁当」みたいなカテゴリに既存記事を振り分け直す係。説明文に「使い回しが効くようにユーザー全体スコープにする」と書いて、保存場所を Personal にすれば、別の料理ブログを始めた時にもこの係を呼び出せます。Read と Glob だけ持たせて、振り分け案だけ提案させる運用にすると安全。
シナリオ3: 公開前最終チェック係(publish-gate)
記事を公開する直前に、「アイキャッチ画像のパスが正しいか」「タイトルが他の記事と被ってないか」「カテゴリとタグが付いているか」「材料表のフォーマットが揃っているか」を1記事ぶんまとめてチェックする係。説明文に Use proactively before publishing(公開前に積極的に使え)と書いておくと、Claude側が「公開」っぽい依頼を察した時に自動で呼び出してくれます。Read、Grep、Bash(git diff を見るため)あたりを持たせる構成。
初心者が踏みやすい落とし穴
- 係を作っただけでは自動で動かない。係を呼び出すには「メイン会話で頼む」「
@で名指しする」「セッション全体を係モードで起動する」のいずれかが必要。「作ったのに何も起きない」は、頼んでないだけです。 - 係は他の係を呼べない。レシピ校正係から「ついでにカテゴリ整理係も呼んで」とは指示できません。複数の係を組み合わせたい時は、メイン会話側でChainして頼む(「校正係に校正させて、終わったらカテゴリ整理係に渡して」)。
- 説明文(description)が雑だと自動で呼び出されない。「コードを見る係」みたいな曖昧な説明だと、Claudeが「このタスクはこの係に振るべきだ」と判断しません。「
Use proactively when user mentions recipe proofreading or typo check」のように、どんな依頼で呼ぶべきか具体的に書く。 - 道具を絞りすぎると仕事が止まる。校正係に Read だけ渡して Grep を外すと、ファイルを開くたび全文を読み込むことになって遅い。最低限 Read + Glob + Grep の3点セットは渡す方が安全です。
- 同じ名前の係が複数の場所に存在すると、優先度の高い方が勝つ。プロジェクト用(
.claude/agents/)が個人用(~/.claude/agents/)より優先される。「個人用に作ったはずなのに古い動きをする」時は、プロジェクト側に同名ファイルが残ってないか確認する。 - 係はメイン会話のメモリ(CLAUDE.md)を引き継がない場合がある。係には係用の指示プロンプトしか渡らない。「メインで読み込ませた料理ブログの方針」を係にも知ってほしい場合は、係のプロンプトに方針を書き写すか、係の
skills設定で読み込ませる。
関連するコマンドへの動線
/agents でメイン会話の負荷を下げるのは、Claude Codeのメモリ運用の一部です。プロジェクト全体の方針(料理ブログの執筆ルール、カテゴリの定義、画像の置き場所)はメインのClaudeが起動時に必ず読む CLAUDE.md に書いておく。/init はプロジェクトを初めて Claude Code に乗せる時に CLAUDE.md の雛形を半自動で作るコマンドで、/memory はその CLAUDE.md を会話を中断せずに開いて編集するコマンド。
係を切り出すまでもない「ちょっとしたメイン会話のリセット」だけでよければ、/clear(会話履歴をまるごとクリア)や /compact(会話を要約して圧縮)の方が軽いです。係を作るのは「同じ役割を何度も繰り返す」「メイン会話に出力を流したくない」が両方そろったとき。1回きりの作業なら /clear + 普通の依頼で充分です。
参考リンク
書き方
/agents
やってみるとこうなる
入力
/agents
出力例
係の管理ボード画面が開く。Running タブに動作中の係、Library タブに登録済みの係(組み込みの Explore / Plan / general-purpose と自分で作った係)が並ぶ。Library から「Create new agent」で新しい係を追加できる
このページに出てきた言葉
- サブエージェント
- Claude Codeに「専門の係」として登録できる独立した小さな作業者。本体のClaudeとは別の作業部屋で動き、結果だけを本体に返す
- .claude/agents/
- プロジェクトのフォルダの中に作られる隠しフォルダ。ここにMarkdownファイルを1枚置くと、そのプロジェクトで使える係が1人増える
- frontmatter
- Markdownファイルの冒頭に <code>---</code> で挟んで書く設定ブロック。係の名前、呼び出し条件、使える道具をここに書く
- Sonnet / Haiku / Opus
- Claudeのモデル(頭脳)の名前。Opusが一番高性能で遅くて高い、Haikuが一番速くて安い、Sonnetがその中間。係ごとに別のモデルを指定できる
- Read / Glob / Grep / Edit / Write
- Claude Codeに最初から入ってる道具の名前。Readはファイルを読む、Globはファイル名で探す、Grepは文字列で探す、Editはファイルを書き換える、Writeは新しいファイルを作る
- プロンプト
- ClaudeやAIに渡す指示文のこと。係への「あなたはレシピ校正の専門家です。次のことに気をつけて〜」の文章がプロンプト
- ターミナル
- 黒い画面で文字のコマンドを打ち込む画面。Windowsだと「コマンドプロンプト」「PowerShell」、Macだと「ターミナル」アプリ