/scroll-speed(スクロールスピード)

スラッシュコマンド
/scroll-speed
スクロールスピード
マウスホイールでスクロールしたとき1段でどれだけ画面が動くかを、目盛りで試しながら倍率で調整するコマンド。コマンドだけ叩くと調整画面が開く。フルスクリーン表示のときだけ使える

Claude Codeでマウスホイールのスクロールが遅すぎる・速すぎると感じている人向け

長くなった会話ログをマウスホイールで遡るとき、1段回しても数行しか動かず遅い、または逆に行き過ぎて速すぎる、と感じる場面で叩く。フルスクリーン表示にしたうえで実行すると、その場で速さを試しながら倍率を決めて保存できる。JetBrains の IDE 内ターミナルでは使えない

長くなった会話ログをマウスホイールで遡るとき、1回ホイールを回しても画面が数行しか動かなくてイライラする。その「遅すぎる/速すぎる」を、目で見ながら調整するのが /scroll-speed です。コマンドを叩くとダイアログが開いて、その場でホイールの効き具合を試しながら数値を決められます。

動く対象はマウスホイールのスクロール量だけ。会話の中身もキー操作も何も変えません。調整した値は1回決めれば保存され、次に起動したときも引き継がれます。

噛み砕くと

マウスのホイールには「1段カチッと回したら、画面を何行ぶん動かすか」という設定があります。Claude Code はこの「1カチでの移動量」を倍率で持っていて、/scroll-speed はそのつまみを回す画面です。

テレビのリモコンで音量を上げ下げするのに近い感覚です。 を押すたびに倍率が変わって、横に出ている目盛り(ルーラー)を実際にホイールでスクロールすると「あ、これくらいなら速い」と体で分かる。決まったら保存して終わり。理屈で数字を当てるんじゃなく、触って決められるのがこのコマンドの全部です。

大事な前提:このコマンドはフルスクリーン表示のときだけ効く

ここを外すと意味がありません。/scroll-speed が使えるのは Claude Code の「フルスクリーン表示」で動いているときだけです。普通の表示だと会話はターミナル本体のスクロールに任されていて、ホイールの効き具合は Claude Code の管轄外になります。

もう1つ。JetBrains の IDE 内ターミナルでは、このコマンドは出てきません。JetBrains だけは Claude Code が独自にスクロールを処理していて、倍率の調整自体を受け付けないからです。ここは後半の落とし穴でもう一度触れます。

「料理ブログ制作の長い会話を遡る」を例に、実際の手順を見る

料理ブログを Claude Code と一緒に作っていて、やり取りが数百行に膨らんだとします。「2時間前に決めたレシピ一覧の構成、どう言ったっけ」と遡りたい。でもホイールを回しても数行ずつしか上がらず、目当てのところまで延々スクロールするはめになる。この状態を直す流れを追います。

ステップ1: そもそもホイールが効いているか確認する

まずホイールを回してみて、画面が「ちょっとは」動くかを見ます。少しでも動くなら、速度の問題なので /scroll-speed の出番です。

もし回しても全く動かず、キーボードの PgUp / PgDn でしか動かないなら、それは速度ではなく別の問題です(後述)。/scroll-speed では直りません。

ステップ2: コマンドを叩く

入力欄に次のように打って実行します。

/scroll-speed

するとダイアログが開いて、横に目盛り(ルーラー)が出ます。

ステップ3: 目盛りをホイールで動かして今の速さを体感する

ダイアログが開いている間、その目盛りをマウスホイールでスクロールできます。今の倍率だとどれくらい動くかが、その場で分かる。ここで初心者がやりがちな勘違いがあります。「ダイアログを閉じてから本番で試す」のではなく、開いたまま目盛りで試すのが正しい使い方です。閉じる前に答えが出ます。

ステップ4: 左右キーで倍率を変える

を押すと遅く、 を押すと速くなります。押すたびに目盛りの動き方が変わるので、料理ブログのレシピ一覧まで一気に飛べそうな速さになるまで を足していきます。

倍率は 1 から 20 まで。3 が vim などと同じくらいの標準的な速さです。迷ったらまず 3 前後から始めると外しません。

ステップ5: やりすぎたら r でリセット

速くしすぎて行き過ぎるようになったら、r を押します。Claude Code が自動で見繕った標準値に一発で戻ります。そこからまた微調整すればいい。

ステップ6: Enter で保存する

納得の速さになったら Enter を押して保存します。この値は ~/.claude/settings.json という設定ファイルに書き込まれて残るので、次に Claude Code を起動したときも同じ速さです。毎回やり直す必要はありません。

つまり /scroll-speed は何をしてくれるのか

  • やってくれる: マウスホイール1段あたりの移動量を、目盛りで試しながら倍率で調整し、保存まで一気にやる
  • やってくれない: ホイールが「全く効かない」状態を直すこと。それは端末側がマウスの操作を Claude Code に渡していないのが原因で、速度の話ではない
  • 意味が薄い場面: JetBrains の IDE 内ターミナルで使っているとき。そもそもコマンドが出てこないし、倍率も無視される

使いどころ3シナリオ(具体題材で再現)

シナリオ1: VS Code 統合ターミナルで作業していてスクロールが遅すぎるとき

VS Code の中のターミナルで家計簿アプリを作っていると、ホイールが妙に重く感じます。理由ははっきりしていて、VS Code 統合ターミナルはホイール1段につきちょうど1イベントしか送らず、増幅をしないからです。ここで /scroll-speed を叩いて倍率を 34 に上げると、1段で動く行数が一気に増えて、長いログでもサクサク遡れるようになります。VS Code 民にとっては一番効くシナリオです。

シナリオ2: 別のパソコンでチューニングした設定を持ち込んで速すぎたとき

自宅の iTerm2 で気持ちよく調整した設定を、職場の Ghostty に持ち込んだら今度は速すぎて行き過ぎる、ということが起きます。Ghostty や、faster scrolling を有効にした iTerm2 は、もともとホイールの動きを端末側で増幅しているからです。そこにさらに倍率が乗ると過剰になる。/scroll-speed を開いて で落とすか、r で一度標準に戻してから決め直すと収まります。

シナリオ3: 設定ファイルを手で書くのは怖いが速さは変えたいとき

GitHub からプロジェクト一式をコピーしてきた直後の、長い説明ログを読み返したい。でも ~/.claude/settings.json を直接いじって壊すのは不安、という場面。/scroll-speed なら目盛りで試しながら Enter で保存するだけで、その設定ファイルに正しい値が書き込まれます。保存される値は、CLAUDE_CODE_SCROLL_SPEEDexport で指定したときに効く値と同じものです。どちらの方法でもスクロールの効き方は揃います。

初心者が踏みやすい落とし穴

  • ホイールが全く効かないのを速度の問題だと思う。動かないのは端末がマウスの操作を Claude Code に渡していないからで、/scroll-speed では直りません。
  • iTerm2 で「Enable mouse reporting」を入れ忘れている。iTerm2 はこれをプロファイルごとの設定にしていて、オフだとホイールが無反応になります。設定 → Profiles → Terminal で有効にします。クリックでの展開や文字選択にも同じ設定が要ります。
  • 普通の表示のまま叩いて効かないと勘違いする/scroll-speed はフルスクリーン表示のときだけ意味を持ちます。先にそちらに切り替えてください。
  • JetBrains の IDE 内ターミナルで使おうとする。ここではコマンド自体が出てこず、倍率(CLAUDE_CODE_SCROLL_SPEED)も無視されます。Claude Code が独自にスクロールを処理しているからです。
  • 他の端末で決めた倍率を JetBrains に持ち込む。JetBrains の端末はスクロールの信号を他よりずっと速く送るので、よそで合わせた倍率だと行き過ぎ(オーバーシュート)します。JetBrains 側は設定なしで自動調整に任せるのが正解です。
  • 速くしすぎて一行ずつ読めなくなる。上限は 20 ですが、そこまで上げると読むには速すぎます。迷ったら r で標準に戻して 3 前後から詰め直すのが安全です。
  • 調整しても保存していない で動かしただけでは確定しません。最後に Enter を押して初めて ~/.claude/settings.json に残ります。

書き方

/scroll-speed

やってみるとこうなる

入力

/scroll-speed

出力例

調整ダイアログが開き、横に目盛り(ルーラー)が出る。← で遅く・→ で速く調整し、目盛りをホイールで動かして効きを確認、r で自動の標準値にリセット、Enter で保存。保存した値は ~/.claude/settings.json に書き込まれ、次の起動でも引き継がれる(倍率は 1〜20、3 が vim 相当の標準)

このページに出てきた言葉

フルスクリーン表示
Claude Code の画面の描き方の1つ。vim や htop のように画面全体を描き直し、入力欄を一番下に固定してちらつきを減らすモード。<code>/scroll-speed</code> はこの表示のときだけ効く
マウスホイール / 1ノッチ
マウス中央の指で回す部品。1段カチッと回した単位が「1ノッチ」で、その1ノッチで画面を何行動かすかを <code>/scroll-speed</code> が調整する
CLAUDE_CODE_SCROLL_SPEED
スクロールの倍率を直接指定する、パソコンが起動時に覚えておく設定値。<code>export CLAUDE_CODE_SCROLL_SPEED=3</code> と書くと、<code>/scroll-speed</code> で保存した値と同じ倍率が効く。<code>~/.claude/settings.json</code> に書き込まれるのは <code>/scroll-speed</code> で保存したときだけ。範囲は1〜20
~/.claude/settings.json
Claude Code の設定をためておくファイル。<code>/scroll-speed</code> で決めた倍率はここに保存され、次の起動でも引き継がれる
Enable mouse reporting
iTerm2 のプロファイル設定の1つ。オフだとホイールが無反応になる。設定 → Profiles → Terminal で有効にすると、ホイールスクロール・クリック展開・文字選択が効くようになる
JetBrains IDE 内ターミナル
PyCharm や IntelliJ IDEA など JetBrains 製の開発アプリに組み込まれたコマンド入力画面。ここでは <code>/scroll-speed</code> が出てこず、倍率の指定も無視される(Claude Code が独自にスクロールを処理するため)

関連項目

公式ドキュメント

https://code.claude.com/docs/en/fullscreen#mouse-wheel-scrolling

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