Claude Codeを使い始めて1週間くらいの人向け
PCを買い替えてClaude Codeを再インストールした初日や、個人アカウントと会社アカウントを切り替えたい場面、認証セッションが壊れて挙動がおかしいときのリセットとして叩く。新規インストール直後は起動だけで自動的にログイン画面に入るので、自分で<code>/login</code>を打つ機会は意外と少ない。
/login はClaude Codeに「私はこのAnthropicアカウントの持ち主です」と教えるためのスラッシュコマンドです。これを叩いてブラウザでログインを済ませないと、Claude Codeは何も応答してくれません。
普段は意識せず通り過ぎる入口の儀式ですが、PCを買い替えた直後や、個人アカウントと会社アカウントを切り替えるときに必ず引っかかる場所でもあります。
噛み砕くと
新しい職場の初日に渡される入館証のようなものです。建物の中で何かをする前に、まずゲートで「このカード、私のです」と通す必要があります。
/login はその「ゲート通過」のコマンド。誰のアカウントの権限で、誰の使用量カウンターで動くかを、Claude Codeに最初に伝えます。一度通れば、そのPCではしばらく覚えていてくれるので、毎回叩く必要はありません。
そもそも初回起動なら自分から叩かなくていい
Claude Codeは起動時に資格情報を確認して、何も見つからなければ自動でログイン画面に切り替わります。なので新規インストール直後の人がいきなり/loginを打つ機会は実は少ないです。
では何のためにあるかというと、「あとからアカウントを切り替えたい」「セッションを取り直したい」「一回ログアウトしたあと別アカウントで入り直したい」場面で叩きます。
「PC買い替え後にClaude Codeを再インストール」を例に、実際の手順を見る
ここからは具体的に、新しいMacにClaude Codeを入れ直して、本番作業に入るまでをステップで追います。
ステップ1: ターミナルで claude を起動する
インストール済みの状態で、黒い画面(Macなら「ターミナル」アプリ)を開いてclaudeと打つだけです。
$ claude
初回起動だと、Claude Code側が「資格情報が無い」と判断して、自動的にログイン画面に切り替わります。
ステップ2: ログイン画面が出ない/無視される時だけ /login を叩く
ここで初心者がやりがちな勘違いがあります。「とりあえず/loginを打てば必ずブラウザが開く」と思いがちですが、実はそうじゃない場面があります。詳しくは後の落とし穴セクションで扱います。
普通は、起動直後の画面に「Sign in with your Anthropic account」のような表示が出るので、Enterで進めばOKです。ログイン画面が出ない場合だけ、明示的に打ちます。
> /login
ステップ3: ブラウザが開いてAnthropic側の認証画面に飛ぶ
勝手にデフォルトブラウザが立ち上がって、Anthropicのログイン画面に飛びます。ここでメールアドレスとログイン情報、もしくはGoogleログインなどを使って認証します。
このとき選べるアカウントの種類は2系統あります。
- Claude.aiアカウント: 月額課金のPro/Max/Team/Enterpriseを契約している人はこちら。普段Claude.aiのチャットで使っているアカウントです
- Anthropic Consoleアカウント: APIキーを発行して使った分だけ払う、開発者向けの従量課金。Consoleで管理しているアカウントを使います
ステップ4: ターミナルに戻る
ブラウザで「ログインに成功しました」と出たら、タブを閉じてターミナルに戻ります。Claude Code側もログイン完了を検知して、コマンド入力プロンプトに切り替わっています。
ステップ5: 普通に話しかけて動作確認する
適当に「hello」とか打って、返事が返ってくれば成功です。これで「このMacのこのターミナルでは、私のアカウントとして動く」という状態が出来上がりました。
> hello
続けてClaudeから返事が返ってきます。
ステップ6: 2回目以降は /login を叩かなくていい
資格情報はOSのキーチェーン(Macの場合)か、専用のファイルに保存されます。次回claudeを起動したときは、自動でそれを読み込んでログイン済みの状態で立ち上がります。
つまり /login は何をしてくれるのか
- やってくれる: ブラウザでのAnthropic認証フローを開く、認証成功後に資格情報をPCに保存する、すでにログイン済みなら別アカウントで上書きする(アカウント切り替え)
- やってくれない: ログイン情報のリセットや契約プランの変更、APIキーの新規発行はやってくれません。これらはブラウザ側のClaude.aiやAnthropic Consoleの管理画面で自分で操作します
- 意味が薄い場面: 既にログイン済みで同じアカウントのまま使い続ける時。
/loginを叩いても何も変わりません
使いどころ3シナリオ(具体題材で再現)
シナリオ1: PC買い替え直後の初期セットアップ
新しいMacBookにClaude Codeをインストールして、最初にclaudeを叩いた直後。資格情報がまだ無い状態なので、自動的にログインフローに入ります。ここでは/loginを自分で打つ必要はないですが、もし起動画面で何も起きずプロンプトだけ出てしまったら、最初に叩くコマンドが/loginになります。
シナリオ2: 個人アカウントと会社アカウントを切り替える
普段は個人のClaude Pro契約で動かしているけれど、副業案件のときだけ会社のTeam契約アカウントに切り替えたい、というケース。一旦/logoutでサインアウトしてから、/loginを叩いて会社アカウントで入り直します。これで使用量カウンターも会社側に切り替わります。
シナリオ3: 「なぜか応答が変だ」と感じた時のリセット
長く使っているとごくたまに、認証セッションがおかしくなって「なんだか挙動がおかしい」「APIエラーが返る」状態になります。そういう時、原因を探る前にまず/logout→/loginでセッションを取り直すと直ることがあります。Webブラウザで一時保存データを消して再ログインするノリと同じです。
初心者が踏みやすい落とし穴
- PCに事前登録されたAPIキー設定があるとブラウザログインが無視される。
ANTHROPIC_API_KEYという設定値が事前にPCの起動時設定として登録されていると、Claude Codeはそちらを最優先で使います。/loginでブラウザログインを成功させても、コマンドを実行するたびにAPIキーの方が先に読み込まれて、Pro契約のクレジットを消費しないまま課金APIを叩いてしまうことがあります。意図したアカウントで動かしたいなら、ターミナルでunset ANTHROPIC_API_KEYを打ってから起動してください - SSH接続先のサーバーやDockerの中だと、ブラウザが開かない。リモートのLinuxサーバーで
/loginを叩いても、画面の向こうにブラウザが無いので認証ページが出ません。回避策は2つあって、1つはSSHの転送機能でローカルPCのブラウザに認証画面を流す方法、もう1つはclaude setup-tokenで長期トークンを別途発行する方法。公式ドキュメントにそれぞれ手順が載っています - Amazon BedrockやGoogle Vertex AI経由で使っている人は
/loginを使わない。これらのクラウド経由ルートはAnthropicに直接ログインせず、AWSやGCP側の権限で動くので、認証は別の専用ウィザードで済ませます。具体的には/setup-bedrockや/setup-vertexといった専用コマンドを使います - 資格情報の保存場所はOSによって違う。Macは標準のキーチェーン(Keychain)に暗号化して保存されます。LinuxとWindowsはどちらも
~/.claude/.credentials.jsonというファイルに保存されます(Linuxはファイルの読み書き権限を自分だけに制限した状態で保存、Windowsはユーザープロファイルフォルダのアクセス制御で保護)。なお、WindowsのCredential Managerは使われていません。PC引っ越しで「ログイン情報も持っていきたい」と思っても、コピーするより新PCで再度/loginを叩く方が確実です /logoutと/loginを続けて叩けばアカウント切り替えになる。これは知っていると便利な仕様で、複数アカウント運用の正攻法です。逆に「アカウント切り替え専用コマンド」はないので、毎回この2ステップを踏みます- ブラウザで認証だけ成功させても、ターミナルに戻らないと完了しない。OAuthの仕組み上、ブラウザ側の「成功」表示と、Claude Code側の「ログイン状態」の切り替わりは別タイミングです。タブを閉じる前にターミナルを見て、プロンプトが入力待ちに戻っていることを確認してください
書き方
/login
やってみるとこうなる
入力
> /login
出力例
デフォルトブラウザが自動で開いて、Anthropicのログイン画面に飛びます。メールアドレスでログインするか、Googleアカウントなどでサインインを完了させると、ブラウザ側に「ログインに成功しました」と表示されます。タブを閉じてターミナルに戻ると、Claude Code側もログイン完了状態に切り替わって、入力待ちのプロンプトに戻ります。
このページに出てきた言葉
- スラッシュコマンド
- Claude Codeとの会話画面で、メッセージの先頭に<code>/</code>を付けて叩く特別な命令。普通の会話とは別扱いで、Claude Code本体への指示として処理される
- OAuth
- ブラウザを経由してログインする仕組み。ログイン情報をアプリに直接渡さず、ブラウザのAnthropicサイトで認証し、その結果だけをClaude Codeに戻す
- 資格情報
- 「このユーザーで間違いない」と証明するための鍵データ。ログイン後にPCの中に保存される
- キーチェーン
- Macに標準で入っている、ログイン情報や証明書を暗号化して保存する金庫のような機能
- API
- プログラム同士がやり取りするための窓口。ConsoleのAPIキーを使うと、使った分だけ料金が請求される
- ANTHROPIC_API_KEY
- PCが起動時に覚えてる設定値の1つで、APIキーの中身を入れておく場所。これが設定されているとClaude Codeはブラウザログインより優先して使う