Claude Codeを /resume で複数の過去セッションから選び直す人向け
料理ブログのリポと家計簿アプリのリポを並行で触っていて、3日後に /resume したら20件くらいのセッションが並んで何がどれだか分からなくなる事故を避けたい場面で叩く。作業の節目ごとに /rename hugo-page-2-写真追加 のように名前を貼っておくと、後で /resume の一覧から狙い撃ちで戻れるようになる。
Claude Code を3日ぶりに開いて/resumeを叩いたら、20件くらいのセッションがズラっと並んでて「どれがどの作業だっけ」と固まる、あの瞬間を作らないためのコマンドが /rename です。実行すると今いるセッションに名前を貼り付けてくれて、後から見返したとき一発で識別できます。
料理ブログのリポ(プロジェクト一式が入った箱)と、家計簿アプリのリポを並行で触ってる人ほど効きます。私は作業の節目ごとに叩く運用に落ち着きました。
噛み砕くと
会議室のホワイトボードに「今日は何の打ち合わせか」をマジックで書いておく感覚に近いです。後から廊下を通った人が一目で内容を判別できる、あれです。Claude Code は黙ってると勝手な番号でセッションを記録していくので、何もしないと番号の羅列だけが残ります。
/rename はその名前を後付けで書き換える、シンプルな1行コマンドです。中身を整理するわけでも、履歴を消すわけでもない。看板を貼るだけ。
大事な前提:このコマンドは「いま開いてるセッション」しか変えない
過去のセッションを後から一括で名前付けする手段ではないです。/rename はあくまで実行した瞬間に開いてる対話に対して名前を付ける動き。過去ぶんは /resume で1個ずつ開き直してから /rename を叩く必要があります。
逆に言えば、節目ごとに叩く癖さえつければ未来の自分が困らなくなる。私の体感ではこれが一番安いコストで効くタイミングでした。
「料理ブログのリポを3日後に見返す」場面で実演する
ステップ1: 状況を作る
料理ブログの hugo(静的サイト生成ツール)プロジェクトで、レシピページの構造を作り直している最中だとします。ターミナルでフォルダに入って、Claude Code を起動。
$ cd ~/projects/cooking-blog
$ claude
この時点で名前のないセッションが1個始まります。画面下のバーには日付と適当な番号だけが見える状態。
ステップ2: 作業しながら節目に /rename を叩く
レシピページのテンプレートに写真スロットを足す作業が一段落しました。ここで一度名前を貼っておきます。
> /rename hugo-page-2-写真追加
実行すると画面下の入力バーに「hugo-page-2-写真追加」というタグみたいな表示が出ます。これが title chip と呼ばれる目印。
ステップ3: 名前を付けずに自動生成させてみる
別の節目で、名前を考えるのが面倒なときは中身を空のまま叩けます。
> /rename
すると Claude Code 側がそれまでの会話履歴を読み返して、勝手にタイトルを1行組み立てて貼ってくれます。会話が浅いうちに叩くと中身の薄い名前になるので、ある程度進んでから叩いたほうがいい結果になります。
ステップ4: ここで初心者がやりがちな勘違いがある
/rename は「セッションを保存するコマンド」ではないです。Claude Code は最初から自動でセッションを記録しているので、/rename はそこに名前のラベルを上書きで貼るだけ。叩かなくても消えはしません。看板の有無の話だけ。
ステップ5: 3日後に /resume で戻る
別件で離れて、3日後に料理ブログに戻ります。
$ cd ~/projects/cooking-blog
$ claude
> /resume
一覧に「hugo-page-2-写真追加」と名前付きで並んでくれるので、迷わず選べる。名前を付けてなかったセッションは番号と日付だけで並んでいるので、見分けは内容のプレビューを読むしかない。
ステップ6: /color と組み合わせて視認性を上げる
/color でセッションに色を付けられます。料理ブログ系は緑、家計簿アプリは青、みたいに色を割り当てておくと、/resume の一覧でプロジェクト単位の塊が視覚的に分かれる。私はこれで誤って違うプロジェクトのセッションを開く事故を減らしました。
つまり /rename は何をしてくれるのか
- やってくれる: いま開いているセッションに名前を貼る/名前を空で叩けば会話履歴から自動でタイトルを組み立てる/付けた名前は
/resumeの一覧でそのまま見える - やってくれない: 過去のセッションを一括で名前付けする/セッションの中身を要約する/履歴を整理する
- 意味が薄い場面: そのプロジェクトでセッションが1〜2個しかない人/毎回
/clearで完全に切り替える運用の人(履歴を残さない使い方だと/renameは活きない)
使いどころ3シナリオ
シナリオ1: 料理ブログと家計簿アプリを同時並行で触ってるとき
1日に複数プロジェクトを行き来していると、/resume の一覧があっという間に膨らみます。私は朝にプロジェクトを切り替えるタイミングで /rename を叩いて「cooking-recipe-template-fix」「kakeibo-csv-import」みたいに用途別の名前を付けています。3日後の自分が「あれ、家計簿のCSV読み込み続き、どこまで進めたっけ」となったときに、名前検索で1秒で見つかる。
シナリオ2: OSSをcloneしてきた直後に構造を読ませているとき
たとえば awesome-claude-code のリポを手元に落として、Claude Code に「このリポは何をするものか説明して」と読ませると、それなりに長いセッションになります。途中で別件に呼ばれて中断するとき、/rename awesome-claude-code-構造調査 と貼っておけば、後日再開時にすぐ続きが拾える。OSS探検は「複数のリポを並行で見て比較」という流れになりがちなので、名前の有無で再開コストがかなり変わります。
シナリオ3: 同じプロジェクト内で「実装ブランチ」と「設計議論ブランチ」を分けて持ってるとき
料理ブログのレシピ機能で、実装ステップを進めているセッションと、UIデザインの議論をしているセッションを別々に走らせる場面。/rename recipe-impl と /rename recipe-design-discuss で分けておけば、同じプロジェクト内でも目的別に /resume から狙い撃ちで戻れます。色を /color で実装=青、設計=オレンジに分けると、もう間違えようがない。
初心者が踏みやすい落とし穴
- 複数行の名前をペーストしない。改行を含む文字列をそのまま貼り付けると、画面表示が崩れる、または古いバージョンでは1セッションタイトルとして正しく保存されない動きをします。1行に収まる短い名前を心がける
- 古いバージョンだと
claude --resume <セッションID>で CLI から直接開いたとき、名前と色が消えるバグがあった。v2.1.108 で修正済みなので、最新版に上げていれば保持されます。セッション内で/resumeを叩く挙動とは別の話で、消えていたのはあくまでターミナルでclaude --resume <セッションID>と打って起動した経路の話。古いまま使ってる人はclaude --versionで確認して上げておく - compact 直後の resumed セッションで「名前空っぽ自動生成」が失敗する。
/compactで会話を圧縮した直後に再開して、その状態で名前を空で叩くと、過去バージョン(v2.1.128 より前)では自動生成が動かないことがあります。最新版で修正済み - permission ダイアログが出ている最中に名前が消える。承認ダイアログ表示中だけ title chip が一時的に消える挙動が v2.1.129 で直りました。これも最新版に上げれば解決
/clearや/branchと混同しない。/clearは今のセッションを捨てて新規スタート、/branchは今の対話を分岐させて新セッションを作る、/renameは今のセッション自体の名前を変えるだけ。3者は別物/clear hugo-designのように/clearに名前を付けて叩くと、捨てる前のセッションに名前を貼ってから新規に切り替えできる。同じ「名前付け」の動きでも、/renameは現セッションを残して名前だけ変える、/clear [name]は名前を貼ってから現セッションを終了して空のセッションに移る、と着地点が完全に違う。名前付けたいだけなのに/clear hugo-designを叩くと現セッションが消し飛ぶので注意- 複数セッションに同じ名前を付けると
/resumeの一覧で見分けがつかなくなる。公式に禁止はされていないけど、識別の意味が薄れるので、日付や連番(-v2 とか -part2)を末尾に足すのが安全 - インタラクティブな
/resumepicker で名前による絞り込みが効くかは公式 docs に明示なし。claude -p --resume <name>のように CLI から名前で再開できるのは v2.1.101 以降で確定ですが、起動後の対話的な選択画面で名前検索が効くかは確認のうえ使ってください - 名前を付けない自動生成は会話が薄いうちに叩くと中身が薄くなる。「Without a name, auto-generates one from conversation history」と公式が書いている通り、実行時点の履歴から組み立てるので、起動直後すぐに叩くと「初期化」みたいな漠然とした名前が出る
/rename / /clear / /branch / /resume の役割を1表で
| コマンド | 現セッションへの影響 | 履歴の扱い | 新セッションを作るか | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| /rename | 名前を貼り替える | そのまま残す | 作らない | 後から見返したときの識別 |
| /clear | 捨てる | 捨てる(ただし /resume 一覧には残っている) |
作る(空の状態で) | 話題をリセットして新しく始めたい。/clear [name] のように名前を付けて叩くと、捨てる前の会話に名前が貼られて /resume の picker に名前付きで残る。現セッションは終了する点が /rename と完全に違う |
| /branch | そのまま残す | 引き継ぐ | 作る(同じ履歴から分岐) | 同じ文脈から別パターンの試行 |
| /resume | 影響なし(過去を呼び出すだけ) | 保存済みのを開く | 作らない | 過去セッションの続きをやる |
「現セッションに名前を貼るだけ」というポジションが一番シンプル。これだけ覚えて、節目ごとに叩く運用に切り替えると /resume 周りの体感が一気に変わります。
書き方
/rename [name]
# name を書き足すとその名前で貼られる。何も書かなければ会話履歴から自動生成。
やってみるとこうなる
入力
> /rename hugo-page-2-写真追加
# または会話の途中で自動生成させたいとき
> /rename
出力例
画面下の入力欄バーに「hugo-page-2-写真追加」というタグ表示(title chip)が貼られ、現セッションがその名前で記録される。後日 /resume で一覧を開くと、その名前で並んで見える。
※ 構成イメージ。実際の画面サンプルは公式 docs に掲載されておらず、バージョンによって細部の表示は異なる。
このページに出てきた言葉
- セッション
- Claude Codeとの1回ぶんの対話の単位。<code>claude</code>を起動してから終了するまでが1セッションで、終了後も中身は保存されていて後から呼び戻せる
- title chip
- <code>/rename</code>で付けた名前を画面下の入力欄バーに貼り付けるタグ表示のこと
- /resume
- 過去のセッション一覧から選んで対話を再開するコマンド。<code>/rename</code>で付けた名前がここで一覧表示される
- /clear
- 今のセッションを捨てて新規に対話を始めるコマンド。<code>/clear [name]</code>のように名前を付けて叩くと捨てる前の会話に名前を貼って<code>/resume</code>に残せる。<code>/rename</code>は現セッションを残す点で別物
- /branch
- 今のセッションを枝分かれさせて、同じ履歴から別の新セッションを作るコマンド。分岐するので<code>/rename</code>とも別物
- /color
- セッションに色を割り当てる別コマンド。<code>/rename</code>の名前と組み合わせると<code>/resume</code>一覧での識別性が一段上がる